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君の記憶が、途絶えた日。

君の記憶が、途絶えた日。

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第17話『お誘いとお揃い。』

♥

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2023年01月07日

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朝は、思ったよりも 早く来て、

カーテンの隙間に、 青く、広く広がる空が見えた。

暇なつ

…おきろ、すち…

目を瞑る君を見るのって、 どこか少し心が落ちつかない。

すち

……ぅんぁ…?

すちは目を覚ますが、 一向に立ちあがろうとしない。

すち

あさ………まだ…ねr

と、潜ろうとするので

暇なつ

うるせー早よ行くぞ

布団を引っ剥がしてやった。

すち

うああ…まって…

すち

…誰もいないじゃん

と、すちはいう。

暇なつ

まぁな。

俺らは一番でかいソファーに座る。

2人で真ん中にとなりあって。

すち

なんでこんな早くに起きたの?

すちは目を瞑り、 上を向きながら聞いてきた。

暇なつ

…どうせお前今日暇だろ。

暇なつ

だから…一緒に買い物行こって思った

…こんな筈じゃなかったのに。

なんでか顔に熱が宿っていて、

すち

……いいよ!

少しだけ、心臓が 早く脈を打つように感じた。

暇なつ

…じゃあ準備しよっか

すち

うん

ひまちゃんが持ってきてくれた服を 両手に持って見比べてみる。

…両方とも、何が違うのか…色?

なんで悩んでるうちに ひまちゃんは着替え終わっていて リュックを持って 部屋の入り口に立っていた。

暇なつ

…長くね。

その言葉に、びく、と反応する。

すち

…ぼく服…どれがいいかわからない…

暇なつ

…あー、ね

ひまちゃんはそう言って、 ベッドの上に服を広げて見比べる ぼくの後ろに座って

暇なつ

…すち、…はやっぱ黒じゃね?

暇なつ

足も細いし…このズボンと、このパーカー。着てみ。

などと色々教えてくれた。

すち

…あ、ありがとう!着てくる!

暇なつ

おう。

…似合ってるのかこれは…?

と、少し不安になりながら 暇ちゃんの前に立つ。

すち

ど、どうかな…?

暇なつ

ッえ''っ!?やばっ…

と、ひまちゃんは言う。

少し曖昧だったから心配で 不安もありながら聞いてみる。

すち

…微妙…かな…?

暇なつ

いや…そんなん、じゃなくて…

…両手でひまちゃんは瞳を覆う。

すち

…(´・ω・`)

暇なつ

ち、ちがくてっ…!

ギュ

暇なつ

…か、わいい……//

すち

んっ!?//

ひまちゃんはぼくに抱きつく。

暇なつ

あぁ…ゃばい…//

と、ひまちゃんの熱が、 ぼくにまで伝わる。

流石に…我慢できない。

すち

ッ…ひまちゃんも可愛い。

すち

、あ、…いや…

すち

も、、もう準備できたからっ!!

すち

い、こぅ……

と、手を引こうとすると、 ひまちゃんは

暇なつ

あ、ちょっと待って…

と、俺を呼び止めた。

すち

ん?

暇なつ

これもつけて。

渡されたのは かっこいいチェーンの付いた 少し大きめのピアスだった。

すち

何これ?

暇なつ

…これ、俺らでお揃いで買ったんだ。

暇なつ

だから、みたいな?

そう、照れくさそうに笑う。

すち

…いいよ。

そっか、やっぱり…

…多分、ひまちゃんは

…ーどっちでも、 いいんだろうなー…。

今のぼくは、多分 『昔の俺』には勝てない。

君の記憶が、途絶えた日。

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コメント

14

ユーザー

初コメ失礼します! 最後の「昔の俺」ってすちくんに誰も一人称教えてないのになんでわかったんだろ…… すご

ユーザー

ごめんなさい今日体調不良で、これ以上来れません…頭痛がひどい…

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