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私が産まれた日

その小さな家に

7人の悪魔が唐突に出現した

……は?

…えぇ……

……赤ちゃん……?

…今、1番いい所だったのに

一体どういう事だ…これ

早く殺して解散すればいいじゃろう

…いえ、力が使えないわ

しかし、彼女らの姿は私以外には見えていなかった

確か、10歳くらいの時から他の人にも見えるようになった気がする

彼女らが見えるようになるまでは

私は、大人達に変な目で見られていたらしい。

なんで私が子供のお目付け役を…

まぁまぁ…こういうのもたまにはいいよね

ねえ、今日はどこに行くの?

レベッカ・ストファニ

……山を一つ超えたとこの花畑

レベッカ・ストファニ

花冠を作るの

…えっ

……山、越えるの?

レベッカ・ストファニ

越える

……まじかぁ………

………正気?

やめよ、やめ。山越えなくてもすぐそこにあんでしょうが

レベッカ・ストファニ

越える

…まあ、やるしかないね

早く行こ、ルシア

はぁ……しょうがないわね

感謝しなさいよ

レベッカ・ストファニ

ありがとう

…素直ね

…ねぇ、あの子は誰と話しているの?

気味が悪い、ああ気味が悪い……

きっと何かの病気を患っているんだ

能力も発現しないようだし……

そうね、そうに違いないわ

レベッカ・ストファニ

……

レベッカ・ストファニ

……桜

…桜並木か

子供の感性の割には悪くない場所を選ぶな

ふん、素直に良いと言えばよかろう

お前が言うか!それを!

いやー2人とも平行線だからこんなので喧嘩すんなって

よし、まずは貴様からじゃな

捻り潰してやる

冗談だろうが!!

レベッカ・ストファニ

……バカ達だ……

は?

ん???

あ?

レベッカ・ストファニ

…雨、か

…傘は1本なので、あなたが使っていいですよ

レベッカ・ストファニ

…いいの?

ええ、どうせ濡れたところで他の人には見えないもの

レベッカ・ストファニ

……そう…

レベッカ・ストファニ

でも、それだと風邪を…

いいんです、たまにはこうやって善意を受け取るのも大事ですよ

私たちがそれ言う?

黙ってください

レベッカ・ストファニ

……わかった、ありがとう2人とも

幸せは続くものだ

不幸が起きてもいつかは立ち直れる

そう、どこかで思っていた

ある日帰ると家が燃えていた

散歩していた時だった

父と母の姿は見当たらなかった

レベッカ・ストファニ

……まって…………まって………

レベッカ・ストファニ

………

絶望の底は何も見えない

今は、誰も見えない

そう、7人の悪魔たちも、だ

火事なんてそう滅多に起こらない

どうして、なんで私が?

どうせなら、私を悪く言う人がああなっちゃえばよかったのに

レベッカ・ストファニ

………どうして………

独り言は雨に溶けて消えていく

もう、少しの言葉を拾ってくれる人はいない

いや、居ないことにしていた

今は慰めも、励ましも、共感も、何も必要ない

全部が、雨の音に聞こえるから

とりあえずで親戚の家に預けられた

そこから過ごした2年は

酷く長いものだった

何度か口論した彼女らは

もういない

喧嘩はしたけど、大好きだった

今までは見えないものと喋る不思議な子、だったのが

虚ろな目をして虚空を見つめる不思議な子、という扱いになっていた

どこかに空いてしまった穴が 埋められないまま

空白の期間を過ごした。

なんとか持ち前の剣術で軍隊には入隊出来たものの

能力がない、かつ女の私は大した地位も得られなかった

悔しい、小さいあの時に見えていた

あの7人がいたら、みんなの力を借りれたら

レベッカ・ストファニ

……私は、もっと強かったのか……?

……そう/よ/だ/だよ/です/じゃ

レベッカ・ストファニ

……え

ベルゼ・ブトゥラ

もー!やっと見えるようになった?

フォック・マモンス

まあ、せいぜい5年程度…短いくらいだな

ルシア・ファリアム

ま、あんたならすぐ見えるようになるって、わかってたから

ベル・フェディコール

この俺を待たせるとはいい度胸だな

レヴィ・アラン

…今でも充分強いんですよ?

サタン・ユニクルス

そのうち剣術でわしを倒すかもしれんしのう

サリア・アスモデウス

寂しかった?…もう、平気よ

レベッカ・ストファニ

………あ……ああ………

涙が頬を伝う

ああ、懐かしき仲間よ

今、再開の時が来たる

そしてそのまま二、三ヶ月が経った

二度と忘れない

あの日

アイナと、出会った__

そして、付き合って

2人の家を買って

毎日、一緒に眠る

そんなことをしていたある日

突然アイナが言った

アイナ・マイルス

…わたしはね………天使なんだよ………

レベッカ・ストファニ

……それは…なんの、天使なんだ……?

アイナ・マイルス

んー………ミカエル、かなぁ……?

レベッカ・ストファニ

……ああ、ピッタリだ…

眠かったからそれ以上聞かなかった

いつもの気軽な冗談だと思っていた

…まさか、真実だとは思ってもなかった

また、ある日

私がいない時に

家が不審な輩に襲われたと聞いた

アイナは戦えない

もし、彼女に何かあれば、私は

私は……

家までの道のりが酷く遠く感じた

嫌な予感ばかり過ぎって

冷や汗が止まらない

吐き気もしてくる

しかし、家に着いた時

その予感は間違いだと思った

アイナ・マイルス

……あ

羽が生えた、アイナ

いつも穏やかに細められる瞳は

肉塊になったものを

非難するように見ていた

レベッカ・ストファニ

………アイナ………?

アイナ・マイルス

…言ったでしょ、私はミカエルだよ

アイナ・マイルス

……ねえ

アイナ・マイルス

わたしを、どこにも置いていかないでね

レベッカ・ストファニ

…………

レベッカ・ストファニ

当たり前だ……

アイナ・マイルス

……それはよかった

正に、天使

薄いブロンドの髪はなびき

天使の輪が浮かんでいて

その羽が

身体が

私の全てを

ゆるやかに包み込む

第28話 『正体』 アイナは大天使ミカエルでした。 最後の審判で審判される人々がどんな様子なのかを見に行くためにパン屋でバイトをしていました。レベッカの登場によって気が変わり、彼女が死ぬまでは傍に居る気でいます。ちなみにレベッカは知らんうちにアイナにとんでもなくマーキングされてるので一緒に寝始めた辺りから化身ズに『なんかお前臭いわ………』って言われたらしいです。今は香水でなんとかしてます。 まあ大天使ミカエルと恋仲なのでバニティが魔法をかけようとしても牽制で弾かれて効かなかった、という訳です。ミカエルの加護鬼強。ちなみにもう一度レベッカが見え始めるようになってから、やっと周りの人にも化身ズが見える様になりました。 書きたいとこ書いたのでだいぶ端折ってます!!わからんとこあったら聞いてください!!! おつれかー!

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