六年越しの愛してる

ーないこハウス（22時くらい）ー

プルルルル…プルルルル…

えいふくん？

めずらしいね、そっちからかけてくるなんて

で、何の用？

りうちゃんとかしょーちゃんとかも来るの？

間違っても僕らだけじゃないよね？

じゃあ行くー、バイバーイ

結果 チョキ　青組 パー　ないしょー グー　ぴよにき

ー別室ー

僕といふくんが引いたお題は、 「壁ドン」「学生」「告白」「男女」 だった

僕はいふくんが女装したところを想像してみる んー…たしかに、

💙⇒チョキ 💎⇒パー

リーダー大丈夫か…？ っていうか、そんなことより、僕が女装？

そのころはまだ、付き合ってたね …その言葉は飲み込む いっちゃいけない言葉のような気がしている

しんみりした空気を取り繕うように、僕たちは口に出して着替えを始める

僕が言いたいのは、昔のことを思い出さないか、ということ 僕はこのお題を引いた瞬間に思ったし、 いふくんがもし考えてなかったとしても、 やっぱりフラッシュバックすることはあるはずで… そう思うと、このお題はかなり酷だ

そうだね、って言いたい …でも、なんだかそれは言えなかった

いふくんがこっちを見る 演技だろうけど…その真剣な視線にドキッとする

ドンッ

六年前の記憶とかぶる 胸がチクリと痛む あの時も…こんな笑顔だったっけ 「愛してる」 …だてに付き合ってたわけじゃないから、 その言葉が嘘か本当かくらいわかる でも、どうして本当じゃない「愛してる」で胸が痛むんだろ……

つい口から出てしまう言葉 …なんか考える前に条件反射で出ちゃうんだよね…

わざと明るく言う 別に、いふくんからのが本物の愛してるじゃないからって、 つらいわけではない …たぶん

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