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橙さんの笑顔がだんだん柔らかくなっててこっちまで嬉しくなる…
その日は、少し遠くのスイーツ専門店に行った。
橙 。
橙はショーケースの前で目を輝かせていた。
ずらりと並ぶ色とりどりのケーキたち。
ピスタチオのモンブラン、いちごとバジルのタルト、レモンのシブースト_
どれも見た目からして可愛くて、甘さが伝わってくるようだった。
緑 。
橙 。
普段の彼女からは想像できないテンション。
でも、俺が好きなのは、こうして素直に気持ちを表す橙の方だ。
結局、俺がレモンのケーキを選び、橙は真っ赤ないちごのミルフィーユを頼んだ。
席に着くと、彼女はフォークを手にしてニコニコとケーキを見つめている。
橙 。
一口食べたあと、幸せそうに目を閉じる。
それだけの仕草が、まるで映画のワンシーンみたいに綺麗だった。
緑 。
橙 。
緑 。
緑 。
橙は一瞬きょとんとしたあと、ゆっくりと笑った。
それは、今までで1番自然で、柔らかくて_
たぶん"無理してない"笑顔だった。
緑 。
俺の問いに、橙は少しだけ視線を伏せる。
橙 。
橙 。
緑 。
橙 。
橙はフォークを置いて、窓の外に目をやった。
橙 。
橙 。
緑 。
橙 。
その言葉に、俺の胸が熱くなった。
彼女の笑顔を、ずっと見ていたい。
あの猫カフェでも、こういう店でも、どこでもいい。
隣で笑ってくれるなら、それでいい_そう思った。
緑 。
緑 。
橙 。
緑 。
橙 。
その言い方が、なんだか嬉しそうで_
今日の笑顔を、俺はずっと忘れないと思った。