その日の夜
榎戸海里
好き…かぁ…
好き、とか分かんない。
吟はそもそもなんで 僕のこと好きなんだろ、?
考えるとますます分かんなくなって、 気付けば夜も越えようとしていた。
榎戸海里
眠…
昨日考えすぎて 今までにないぐらい寝不足。
浜崎吟
おはよ。
榎戸海里
あ、おはよ…
浜崎吟
体調悪い、?
榎戸海里
ううん、大丈夫…
浜崎吟
…あんま重く考えんなよ。
浜崎吟
ほんと、全然大丈夫だから。
榎戸海里
ん、
え、ちょっと待って。 これダメなやつ…
ふらっ…
浜崎吟
ちょ、海里!!
浜崎吟
……り、!
榎戸海里
ん、ぅ…
目覚めると、そこは見慣れない天井。
榎戸海里
どこ、?
確か朝倒れて…それで…?
保健室か…
保健室の先生
起きた?
榎戸海里
あ、せんせ…
保健室の先生
朝倒れたのは覚えてるかな。
榎戸海里
はい、
保健室の先生
それから浜崎くんが運んできてくれたの。
榎戸海里
え、僕を…?
保健室の先生
そう。優しいよね〜…
保健室の先生
さっすが生徒会長。
あれ…
なんか、心臓ばくばく言ってる。
どうしたんだろ…
保健室の先生
ふふ、顔真っ赤だよ。
榎戸海里
なんで、
自分の顔を触ると、 すごく熱くなっていた。
最近、体おかしい…?
保健室の先生
先生も青春したいな〜…
保健室の先生
あ、今日は大事を取って早退ってことに…
その時、保健室のドアが開く音が。
浜崎吟
せんせー、海里は?……あ。
吟じゃん、!
榎戸海里
吟…ありがと。
榎戸海里
運んでくれたんだよね、!
浜崎吟
先生…言ったんすか?
保健室の先生
バレた…
浜崎吟
もーほんと…
榎戸海里
言ってよかったよ、めっちゃ嬉しかったから…!
浜崎吟
ありがと。
吟はなぜか後ろを向いてしまった。
吟の耳真っ赤…なのはなんで…?
もしかして…
"好き"だから…? 喜んでもらえて嬉しかったの、?
あ、また顔熱い…
もしかしてこれも━━━━━?
保健室の先生
あ、浜崎くん榎戸くんの様子ちょっと見ててくれる?
保健室の先生
ちょっと用事あって…
浜崎吟
分かりました!
保健室の先生
ごめんね、すぐ帰ってくるから!
浜崎吟
はーい、!
先生は保健室を出ていった。
浜崎吟
…さっきから顔真っ赤なのなんで?
榎戸海里
あんま…分かってない、けど…
浜崎吟
けど?
榎戸海里
もしかして僕…吟のこと、
す…
保健室の先生
大丈夫だったー?
榎戸海里
わっ、!
言葉が出る寸前で先生が入ってきて、 僕は思わずばっ、と顔を逸らした。
浜崎吟
大丈夫です!
保健室の先生
そう、よかった…
保健室の先生
じゃあ今日は榎戸くん早退だけど一人で帰る?
榎戸海里
あ、はい…!
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花凪多
キリ悪くてごめんなさい💦
花凪多
ちなみに次回はもう翌日の登校ぐらいから始まるのでよろしくお願いします!
花凪多
それじゃ!






