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子供の頃からよく、人前に出ると緊張した。
体も心も強ばってしまって
これでもかというほど気が締まった。
それは今でも同じで。
外出、配信、対話、人と関わる物事に関して
全てが息苦しい。
気を使いすぎてしまう自分に、疲れていた。
そんな自分を守るためか、
いつの間にか俺の中には、
甘えるためのもう一人が生まれていた。
精神幼児化障害。
数年前、ころんに家に侵入されてさ。
すっかり一人の空間で、気を抜いていた俺は、
傷害の症状が出ていて。
青
突然の訪問者にびっくりしてしまって、
桃
泣きじゃくってしまっていた。
青
青
あひる座りで、座り込んでなく俺を、 蔑むことなく、ころんは頭を撫でてくれた。
グループに入る前から、 病院に行って、俺は病名を貰っていた。
だけど、恥ずかしくて、惨めで、 誰にも相談することはできていなかった。
ストレスを溜め込んで、幼児退行なんてさ、
桃
青
この、ころんとの出来事がきっかけで、 俺の障害はグループや会社に知れ渡る事となった。
俺がこのことをグループのみんなや会社に言わなかった理由は、 恥ずかしい、惨め、という理由の他に2つある。
一つは、施設送りにされるかもしれないから。
精神幼児化障害を背負っている人のほとんどは、専用の施設で保護されることが多い。
もう一つは、メンバーにもう一人、 同じ障害を背負ってるやつがいるから。
莉犬。
莉犬も、障害を背負っている。
こんな感じで、いろいろな要因があって、俺は溜め込んでしまっていた。
ころんに説得されて、 会社の会議室でメンバーと話し合った。
紫
桃
赤
桃
目尻を下げて、俺を見つめる莉犬。
桃
俺よりも症状が重いやつがいること。 俺が頼りにくい性格だということ。
やっぱり、…施設、勧められた。
紫
視線を落としていると、手を取られた。 見上げると、俺のことをしっかり捉えたなーくんの瞳。
紫
あれが、すべての始まりだった。
紫
赤
青
黄
橙
涙ぐむ莉犬の頭を撫でるジェル
口調はそれこそ幼いものの、 理性でしっかり俺のことを求めてくれている莉犬。
俺のことを見捨てないと言ってくれたメンバー。 俺はそれに甘えることになった。
桃
肩の力が抜けて、頭がぼやぁっとしてきて。
黄
気がついたら最年少の腕の中で。
桃
橙
そこから俺らの生活が始まった。 障害を抱えた俺と莉犬を、支える生活。