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いつも通りの景色
いつも通りの日常に
君がいることが
少しだけ嬉しい
いつも通りのめんどくさい授業
ふと隣を見れば
🌸
凪誠士郎
入学からずっと席が隣の彼女・🌸
俺は彼女の声を聞いたことがない
凪誠士郎
凪誠士郎
再び机に突っ伏して目を瞑る
少し、本当に少しだけ
彼女のことが気になる
肩を2、3回叩かれたことで目を覚ました
不安そうに見つめる🌸がいて
思わず起き上がる
そこへ、🌸が紙の切れ端を
凪へと差し出した
凪誠士郎
〝 もう授業終わりましたよ 〟
綺麗な字でそう書かれていた
凪誠士郎
凪誠士郎
🌸
🌸が不思議そうに首を傾げる
再び自身の机を向いて何かを書き、 差し出す
そこに
〝 すみません、ゆっくり言って貰えませんか 〟
〝 それか、筆談でお願いします 〟
そのとき、凪がはっと思いついた
凪誠士郎
凪誠士郎
こくり、と🌸が小さく頷いた。
凪誠士郎
〝 どれぐらい聞こえないの? 〟
〝 ほとんど聞こえないです 〟
凪誠士郎
〝 耳の、補聴器? 〟
〝 そうです 〟
〝 授業、分かるの? 〟
〝 先生が配慮してくれてるので 〟
〝 大体は分かります 〟
凪誠士郎
凪誠士郎
凪誠士郎
ゆっくり、彼女が聞き取れるように話す
そんな俺を見て微笑む
〝いいえ〟と
🌸の口元が微かに動いていた気がした