私、彼氏途切れたことないの 皆が告白してくるんだもん
私美人だから
いつだって告白するのは男子 飽きて振るのは私
性格悪い? もちろん女子の私に対する好感度は低いわよ
でもそれに反比例して男子の好感度はすごく高いの だから何しても許される
私美人だから
つまり何が言いたいかって言うとね
私から好きになる男子なんていない
はずだったのよ
いっつも絵を描いてる暗い男子なんて絶対に好きにならない
そう思ってたのに
彼はスケッチブックが友達
「オタク」「暗い」「陰キャ」 男友達と様々な名称をつけ
「あーいう奴って彼女一生できないよな」 「じゃあ私が一時(いっとき)の夢を見せに行ってくる」
そんなやり取りを経て、笑い物のタネにするだけだったのに
森澤文人
森澤文人
森澤文人
森澤文人
美鈴
ねぇ、私から男子の名前を覚えることって滅多にないのよ
美人の私のボディタッチとか手作りのお弁当に動じない男子も滅多にいないけど
だからこそ振り向かせたくなるじゃない
もっと私を意識してよ どうしたら私だけを見てくれるの
夢を見て彼に魅せられたのは私の方だった
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
美鈴
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
美鈴
森澤の名前を出さないで
胸の奥の奥が苦しくなるの
可哀想な男子に見せる一時の夢
そんな風に割り切れたらどんなに楽だろう
キャンパスに描かれていたのは髪が長い女の子
キメ細かい肌、髪のつや 全てが油絵の具で見事に再現されている
どの絵よりも時間をかけて、心を込めて描いているその絵には
モデルがいる
森澤君がはっきりとそう言った
可愛くて聡明で清楚で可憐な
私の知らない女の子
森澤文人
森澤文人
森澤文人
森澤文人
森澤文人
森澤文人
そういう手術なんだけどね
森澤文人
死んでしまうことも、視野に入れないといけないんだ
森澤文人
森澤文人
森澤文人
それは触れたら壊れてしまうような慈愛に満ちた表情
なんて美しい顔で話すの…
ずっとその子を想ってるのね
私を見ることはないのね
いつものように、アピールする為に彼が所属している美術部に突撃訪問しただけだったのに…
美鈴
抑えようもなく涙が出るわ
今の私は性格の悪い美人じゃない
鈴木春翔
美鈴
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
美鈴
鈴木春翔
鈴木春翔
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
鈴木春翔
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
美鈴
鈴木春翔
美鈴
美鈴
美鈴
鈴木春翔
美鈴
鈴木春翔
美鈴
大切なことを気づかせてくれた、私の初恋
色あせない内に、キャンパスに残したい
貴方の隣で