黒髪の男
まぁ、とりあえず座れ
聖女
は、はい…
黒髪の男
あー、えーっと
黒髪の男
その女はさっきから何をしてるんだ?
勇者一行の魔法使い
ワタシ、ですか?
黒髪の男
あぁ
黒髪の男
……なぜ床に這いつくばっているんだ?
勇者一行の魔法使い
お気になさらず、
勇者一行の魔法使い
さっきの炎はどうやってたのかと考えていただけなので
黒髪の男
そうか…
………………
聖女
(き、気まずい!)
勇者一行の魔法使い
あの、なぜ勇者だけ投獄なのですか?
黒髪の男
さっきも言っただろ、魔王様がそう言ったからだ。
勇者一行の魔法使い
ですが、魔王様と言葉を交わしてはいなかったので
黒髪の男
そんなに珍しくないだろう、念話だ
勇者一行の魔法使い
あ、確かにしっかり信頼関係が構築されてる場合念話はできるんでしたっけ、失敬でした
黒髪の男
あとだな、
黒髪の男
そこの男は何者なんだ?
勇者一行の魔法使い
えっと、サブさんの事ですかね?
サブ
あ、自分ですか?
サブ
自分は何の変哲もない人間ですよ〜ハハハ
黒髪の男
そうか、
黒髪の男
俺はせっかちでな、
黒髪の男
茶番に付き合ってる暇はないんだ、
黒髪の男
サブ、お前何してるんだ?
サブ
あはは〜やっぱり見逃してくれないか〜
勇者一行の魔法使い
知り合い、なのですか?
サブ
ん〜まあな
黒髪の男
驚かないんだな
黒髪の男
そこの女は失神してるぞ?
聖女
……
勇者一行の魔法使い
あらら、申し訳ございませんが少し待ってもらっても?
黒髪の男
全く肝が座った捕虜だな、
聖女
申し訳ありませんわ、少し吃驚してしまって、
黒髪の男
構わん
黒髪の男
自己紹介でもするか?
サブ
そうだな、お互い名前を知らないと面倒くさいしな
聖女
わ、私は
エル
エル、と申します。よろしくお願いします
勇者一行の魔法使い
ワタシはですね
サード
サードと言います。お好きに呼んでください
黒髪の男
そうか、俺は魔王様の許可が下りるまで名乗れないんだが、
黒髪の男
まぁ、そんなことはどうでもいいな
黒髪の男
俺が言いたいのはなぜサブが魔王様を殺す為に此処へ来ているのかだ
サード
サブさんは魔王様の配下だったのですか?
サブ
いいや?
サブ
だが昔世話になってな、
エル
世話に?
サブ
……これって言っていいか?
黒髪の男
ちょっと待て、許可が降りていない
黒髪の男
だが、会話がしょっちゅう途切れてたらアイツらに笑われるからな、
黒髪の男
少し勉強でもしようか?