白界幽世

ま た 怒 ら れ て も う た . 笑

いつからなのだろうか . 僕が恋をしなくなったのは .

どんなに綺麗な女性でも絶対に惚れなかった 。

けど 、

笑顔で俺の方を見る其の女の子は

怖いもの知らずのようだった 。

ｱﾚ その少女が患う病気が治りますように 心の底でいつのまにかそう願っていた

—— ほ な 、 い つ か 俺 の 力 を 貸 し た げ る

いつのまにか其の言葉が口から溢れていて

人懐っこい笑みを浮かべる少女に どこか惹かれるような感じがした

気付けばその少女を抱き寄せてて . 甘い香りが漂う .

柔らかい肌の感触 . 丁寧に手入れされてる 色の抜けた白い髪 .

時々呼び方が変わる所も.匂いも全部 愛おしく感じてしまってしまう

掟上 、 対象者との恋愛は禁じられてるのに

それは把握してる…けど

生前に一度 . 愛人を亡くした記憶がある

愛人と雰囲気が似ていて

〝もしかして。〟なんて思ったけど

年はずっと、かけ離れてる 。

だから生まれ変わりのはずがないって

そう思った

今はいないはずの 愛人の声が聞こえたような気がして

振り返るけれど 、其処には何も無くて

優しい君の声が好きだった

どんな時でも寄り添ってくれる君が好きだった

何より1番愛していた女性だった

近々プロポーズする筈だった . それなのに

現実は思ったよりもチョコより甘くなくて

愛 人 は 、 俺 を 差 し 置 い て

遠い 遠い 世界へと

逝 っ た 。

もう一度女性を愛せる自信がない

それでも . 自然と惹かれてしまう

掟 も 、 容赦なく進んでゆく時間も

全てが、憎く感じる

◆ ♯ 2 終焉執着