テラーノベル
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僕は吹奏楽部に所属している
担当はホルン
毎日放課後になると音楽室に向かい
仲間たちと練習に打ち込んでいる
大変なことも多いけど
みんなで一つの曲を作り上げる時間が好きだった
そして 、 その中には特別な存在がいた
同じ吹奏楽部でサックスを担当している男の子だった
明るくて 、 誰にでも優しい
部活中に目が合うと笑いかけてくれる
その笑顔を見るだけで 、 疲れなんて吹き飛んでしまう気がした
最初はただの部員だった
でも 、 一緒に練習したり 、 コンクールに向けて頑張ったりするうちに
気づけば彼のことばかり考えるようになっていた
ある日の帰り道
夕焼けに染まる通学路を2人で歩いていた
ya
彼は空を見上げながら言った
no
そう答えたけれど 、 本当はもっと別のことを言いたかった
好きだ
その一言が 、 どうしても言えなかった
それからしばらくして 、 彼は学校に来なくなった
最初は風邪だと思っていた
でも 、 1週間経っても 、 2週間経っても姿は見えない
先生から聞かされたのは 、 病院で入院しているという事実だった
信じられなかった
あんなに元気そうだったのに
休日にお見舞いへ行くと 、 彼は病室のベッドの上で笑っていた
ya
そう言う声は少し弱々しかった
それでも彼は前向きだった
ya
その言葉を聞いて 、 僕は強く頷いた
no
夏がやってきた
僕たちは彼の分まで必死に練習した
本番当日
ステージに立つと 、 客席のどこかで彼が聴いているような気がした
演奏が始まる
ホルンの音が響き 、 サックスの旋律が流れるたびに彼の姿が頭に浮かんだ
曲が終わった瞬間 、 自然と涙がこぼれた
結果は金賞だった
みんなで喜びあった後 、 僕は急いで病院へ向かった
真っ先に報告したかった
でも 、 その願いは叶わなかった
病室の前で立ち尽くす僕に 、 家族の人が一通の手紙を渡した
震える手で封を開く
『これを読んでいる頃には 、 もう会えないかもしれません。』
その一文を見た瞬間 、 涙が溢れた
『本当はずっと前から好きでした。』
文字が滲んで読みにくくなる
『あなたが一生懸命に演奏する姿を見るのが大好きでした。』
手紙を握りしめながら 、 僕は声を上げて泣いた
『もし俺がいなくなっても 、 音楽を続けてください。』
『あなたの音はきっと誰かの心を救えます。』
最後の一文にはこう書かれていた
『出会えてよかった。ありがとう。』
それから数年が経った
今でも僕はホルンを吹いている
苦しい日もある
思い出して涙が出る日もある
だけど音楽を辞めようと思ったことはない
演奏会の日
スポットライトを浴びながら客席を見渡すと
1番後ろに懐かしい笑顔が見えた気がした
もちろん気のせいだろう
それでも僕の心の中でつぶやく
「聴いていて」
そして息を吸い込んだ
あの日伝えられなかった「好き」という言葉を
今度は音に乗せて届けるために。
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コメント
6件
安定に泣きました😭
みぅだよ🤍🥀 第17話、読み終わったよ…。 夕焼けの帰り道とか、病室のベッドで笑う彼とか、一つ一つの場面がすごく鮮明に浮かんできた。 手紙のシーンは特に心臓がギュッてなった…「出会えてよかった」って言葉、重くて温かくて。 最後の「音に乗せて届ける」っていう決意、すごく綺麗だと思った。 ももねさんの文章、優しくて、でもちゃんと痛みもあって、胸に残りました。 続きがもしあったら、また読みにくるね🌙