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SHRの終了を告げるチャイムを合図に騒がしい教室を逃げるように後にし 図書室へ向かう
それが最近の僕の日課
別に図書委員をしている訳でもない
ただ騒がしいとこが苦手なだけ
1週間前
赤石サク
赤石サク
因みに僕の学校の図書室は 県内でも一番本の冊数が多く ちょっと有名な高校だ
赤石サク
本の背表紙に惹かれ 何気なく手に取った一冊の本
タイトルは「私」
読んでみると正直言ってあんまり面白くないし、小説というよりかは日記みたいな感じで、代わり映えのしない毎日の一コマについて述べている…
赤石サク
赤石サク
赤石サク
アキナ
もう本を閉じようとした瞬間いきなり少女に声を掛けられた
赤石サク
アキナ
僕は少女について違和感を感じた、 年齢は小学生高学年くらいで 長い髪をサイドで結っている
赤石サク
アキナ
赤石サク
アキナ
赤石サク
そう言いながら少女に本を見せる
アキナ
アキナ
赤石サク
アキナ
少女は嬉しそうに頷くと、
こちらをみて微笑みながら
アキナ
赤石サク
アキナ
赤石サク
その時何故か断っちゃいけないような気がして僕は少女にそう返した
アキナ
アキナ
そんな訳であれから1週間が経とうとしている、前に言ったように一言日記みたいな感じだから凄い短い
少女とのやりとりも 今日で終わりだろう
いつものように図書室へ…
其処には少女がいた、そして…
アミカ
同じクラスのアミカがいた
アキナ
少女はアミカを指差して笑う
赤石サク
アミカ
アキナ
赤石サク
アミカ
そう言いながら本を取り出すとアミカが息を呑む音が聞こえた
赤石サク
アミカ
赤石サク
そんなぎこちない反応を訝しみつつ本の続きを読む
そして最期の一文を読み終わった瞬間
アキナ
その言葉を残しアキナは消えた…
赤石サク
アミカ
アミカ
後日談
あの少女の名前はアキナというらしい
アキナちゃんは幼いながらガンを発症してしまい小学校にも通えなかった…
しかしそんな辛い中でも幼稚園の頃から続けていた一言日記だけはやめなかったらしい
アキナちゃんの死後それは一冊の本にされた
その本の題名が「私」