鶴蝶
…いいのか?
鶴蝶
今日は6月19日だぞ?
マイキー
……
マイキー
…ああ
マイキー
いいんだ
鶴蝶
……
鶴蝶
…大切にしている人ほど突然いなくなるかもしれない
鶴蝶
それはボスが、1番よく分かってるだろ?
マイキー
……
マイキー
そうかもな
鶴蝶
……
マイキー
オレは、アイツらの所へは行けない
マイキー
もう、戻れないから……
昨日話した鶴蝶の言葉が、
頭をよぎる
大切な人。
大切にしている人が
突然いなくなる、悲しみ、苦しみ
だが、もう戻れない
分かっている
鶴蝶も分かっているのだろう
マイキー
オレは、、、
思い出したくなくて
使い古したタオルに顔を埋める
懐かしい匂い。
戻れない過去。
マイキー
っ……!
マイキー
もう、決めたんだ
マイキー
オレは、オレは……!
「「「マイキー」」」
オレを呼ぶ声が、聞こえる
マイキー
やめろ……っ
マイキー
けんちん……
マイキー
たけみっち……
マイキー
三ツ谷……
マイキー
ば、じ……
「オレらの全てを オマエに預ける」
「時代を創れマイキー」
その瞬間、オレはベットから飛び出した
戻りたい。
あの頃に……
マイキー
お前ら……!
ごめん、バジ
みんなを守った、つもりだったのに
バカだな、オレ
戻れない、なんて
ただの言い訳だ
オレが逃げただけなのに
少しぐらいなら…、いいよな?
トントン、トントン
誰かが店のドアを叩いている
ドラケン
あ?
ドラケン
もう閉店、
ドラケン
し、て……
そこに、いたのは
ドラケン
……
ドラケン
マイキー……?
マイキー
……っ
マイキー
けん、ちんっ……!
ドラケン
マイキー……!!
オレは、懐かしいアイツのもとへ駆け寄る
ギュッ……
マイキー
(ああ、やっぱり)
マイキー
(こうやって、オレを抱きしめてくれるんだ)
マイキー
(変わんねぇな)
ドラケン
お前…、
ドラケン
なんでっ……!
マイキー
ごめん、
マイキー
ごめん、けんちん
マイキー
1日遅れちゃった
ドラケン
いい、そんなん!
ドラケン
マイキー、マイキー
マイキー
フフッ……
マイキー
けんちん
マイキー
けんちん、ずっと
マイキー
会いたかった
ドラケン
オレも、会いたかった
ドラケン
なんで、
ドラケン
…いや、
ドラケン
いいや
ドラケン
…待ってたぜ、マイキー
マイキー
うん
マイキー
ありがとう
ドラケン
たい焼き、あるから
マイキー
うん
マイキー
……あ
マイキー
ごめん、帰らなきゃ…かも
マイキー
抜け出してきたから
ドラケン
え
ドラケン
あ、ああ
ドラケン
そっか……
マイキー
あのさっ
マイキー
また、来るから
ドラケン
!
ドラケン
おお、
ドラケン
待ってるワ
マイキー
うん
マイキー
ありがと
ドラケン
ん。
トントン
ドラケン
?
マイキー
!
マイキー
鶴蝶…?
鶴蝶
……帰るぞ
マイキー
え、あ、ああ
マイキー
またね、けんちん
ドラケン
……おう
鶴蝶
車は用意した
マイキー
……怒らないのか
鶴蝶
いい
鶴蝶
促したのはオレだ
ドラケン
……
ドラケン
行っちまった
ドラケン
……また来るって
ドラケン
懲りねぇやつだな
ドラケン
…変わってねぇな
オレはマイキーの乗った車を
いつまでも見つめていた