テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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乗り越えたい過去がある

第18話 - 一章十一話

2024年07月06日

#憑かれた俺と黒神心霊相談所

#俺クロ

#オリキャラ

#恋愛

#異能力バトル

#魔法

月☪︎

主

どーもこんにちは

主

花粉に鼻やられてる月☪︎です

主

え、花粉ヤバない？熱出てんのかと思うんだけど

主

ま、本編どうぞ

雫

あは、待たせた？

黒神ユウマ

…平気か？

雫

平気っきー！
れーなもおかえり。

霊菜

…。

雫

れーな？

霊菜

…あ、と。
ただ、いま。

雫

…。
どーしたの？そんな怯えて。

霊菜

…。え、と。

三途川ハカ

霊菜は、雫が怒ってないかって不安がってたよ。

雫

え…？
れーなが？

霊菜

…っ。
なんか、悪い？

雫

いやいや、べつにー？悪いとかじゃないよ？

雫

ただ、びっくりしたってだけ。

霊菜

……悪かったわね。柄にもなく不安がって。

雫

悪くないってばーっ！卑屈に捕らえんなって！

雫

まったくもー！れーなちゃんはーっ！！抱きつき！！

霊菜

ｯ…？！
わかった、分かったから抱きつかないで！離れろ！！

雫

いーやーだー！

霊菜

ちょ、おま、力強い！！痛い！！！

雫

ごめんて〜。
てへぺりんこ♪

霊菜

ムカついたからそれ二度と言わないで。

雫

はぁーい。

霊菜

さて、と。雫、相談があるんだけど……。

雫

むむっ！れーなからなんて珍しい、聞くぜっ♪

霊菜

先輩たちもいいですか？

雫

え……？

三途川ハカ

いいよ。

黒神ユウマ

あぁ。なんかあったか？

雫

……れーな？

霊菜

どうかしたの？雫。

雫

……あぁ〜いや！なんでもねーや！

雫

それでそれで〜？みんなにおねしょしたことでも隠してた？

霊菜

そんなわけないでしょ！！！

黒神ユウマ

はいはい。話進まねーぞー

霊菜

全く。
雫、闇属性の魔法使い知らない？

雫

闇属ぅ？？
そんなマイナーでピンキーな魔法使い知らない。どったん？

霊菜

偵察魔法が貼ってあったの。それも、上位のヤツ

雫

んな…？まじで？？？

霊菜

うん。確かに破壊したから。

雫

うへぇ。見るからに面倒くさい。

黒神ユウマ

すまん。こっちにも説明求む…。

雫

偵察魔法。
それは、闇魔法の一種で自身の魔力を流した対象と視界を共有するの。

雫

より高位な偵察魔法になればなるほど、対象に流す魔力は少量になっていく。対象は、魔力さえ受け取れればなんでも良くて一般的には鳥類がよく使われてる。

雫

精神操作魔法とか、魔法具である【服従の鎖】とかと一緒によく使われるかな。

三途川ハカ

聞いただけで恐ろしいね…。服従、とか。

霊菜

あくまでも、重ねがけで使われるだけで、偵察魔法は視界の共有のみですよ。

黒神ユウマ

それ、高位のやつになればなるほど魔力が少なくなるっつーことは気づかれにくくなるっつーことか？

霊菜

はい。私も、先程ようやく気づいて破壊したので。
多分、かなり前から見張られていたのかと。

雫

マジか…。

黒神ミレイ

そいつ、まさか憑从影側ってわけないよね？

霊菜

まさか、私たちを監視していた以上向こう側ですよ。

黒神ミレイ

…まずいね。私たちのこと筒抜けってことじゃん！

霊菜

幸い、大きな動きや憑从影にまつわる作戦会議はしていないので、いいのですが……。

黒神ユウマ

いや、殲滅部隊本部が割れてたら不味いぞ。

雫

！そっか、ウチら何時から見張られてたか分からないもんね。もしも、一番最初からだとしたら……。

霊菜

……チッ。
ハルト達に緊急連絡を入れます。

黒神ハルト

もしもし。どうかしたか？霊菜。

霊菜

緊急連絡です！ナギもいますか？！

黒神ハルト

ｯ？！悪い。ナギは今居ねぇな。
何があった。

霊菜

私達に、偵察魔法というものがつけられていました。
最悪の場合、本部の所在地が割れている可能性があります。

黒神ハルト

偵察魔法…？

霊菜

動植物等の目を借りて、相手を監視する魔法です。

霊菜

気づくのが、かなり遅れてしまったようで…。
正直、どこから見られていたか分かりません。

黒神ハルト

なるほど、な。
最悪を想定するなら本部が割れておる可能性を考えるべきか。

黒神ハルト

術者は？

霊菜

分かりません。

黒神ハルト

検討もついてないのか？

霊菜

それ、は。

霊菜

…。

黒神ハルト

……言いにくいか？

霊菜

……私が知っている闇魔法の使い手が1人。

霊菜

もしも、私を監視することが目的なのだとしたら、というのも含まれますが。

黒神ハルト

誰だ？

霊菜

それは……

霊菜

終わりましたよ。

黒神ユウマ

お疲れ。どうだった？

霊菜

とりあえずは問題ないと。
一応、警戒レベルは引き上げますが。

黒神ユウマ

そんな悠長でいいのか？

霊菜

…。敵の狙いが、本部では無いだろうと。

黒神ユウマ

……大丈夫か？

霊菜

そう、ですね。

霊菜

率直に申し上げますと、私も不安な部分はあります。

霊菜

ですが、ハルトやナギが大丈夫だと言いました。
それに……。

霊菜

敵の狙いは、三途川ハカ。
そして、私だと予想します。

三途川ハカ

？！私は、わかる。
けど、どうして霊菜も！？

雫

…ソルアさんの言葉、覚えてる？

黒神ユウマ

憑影に着くなら敵、か？

雫

そ、それ。つまりそれってれーなが憑从影側につけるよって示唆してるでしょ？

雫

「憑影に着く“なら”」って言ってるんだから。

黒神ミレイ

そう、なの？

霊菜

…。
はい。私は今、この世界で…。

雫

…唯一の、青の称号を持つ鬼だから。かな？

霊菜

(｡_｡`)ｺｸ

雫

それに、れーなには寝返る余地があると考えてるんじゃない？
なんで、れーなが大事なソルアさんを向こうが預かってる。

黒神ミレイ

けど、それだけ？少し弱くない？

霊菜

ですが、そうとしか。

霊菜

私は徹底的に弱みを見せない戦闘を行ってきました。
なので、敵側からすれば私を引き抜ければ、メリットが大きいと考えたのかと思います。

雫

その弱みを埋めてるのがウチとも知らずに、ね。

霊菜

うん。

霊菜

……どうしたもの、かな。
ソルアちゃんのこともあるし……

雫

悪いけど、囮作戦とか言ったら殴るよ。

霊菜

わかってる。

三途川ハカ

なら、ソルアさんの事とかどうしようか？
何とかしてあげたい。

霊菜

そう、ですね。
完全に聞く耳を持ってくれないですし……。

雫

手詰まりじゃない？？

黒神ユウマ

…。なぁ、ソルアさんって本当は分かってるんだろ？
でも、それを自覚したくなくて逃げてる。

黒神ユウマ

どうして逃げてるんだろうな？

霊菜

……それが分かれば苦労しませんよ。

黒神ユウマ

……。そう、か。雫は？

雫

んー。ウチも分かんないかなぁ…。
知り合いでもないんだし。

黒神ミレイ

ユウマは、何か分かるの？

黒神ユウマ

あの人さ、怖がってんじゃねぇかなって。

三途川ハカ

怖がる…？
どういうこと、ユウマ。

黒神ユウマ

きっと、全部わかっててさ。それでも、誰か憎む対象が欲しいんだろ。

黒神ユウマ

逃げて、逃げて。向き合いたくない現実から目を逸らしたかった。
最初は、それだけだったと思うんだ。

黒神ユウマ

けど、霊菜から話を聞く限り、あの人優しんだろうな。

黒神ユウマ

目を背けて、逃げた先で行った行動がまた自分を苦しめて。雁字搦めになっちまったんじゃねぇか？
自分が今までしていた事を、正論として諭されたら、壊れちまうって思ってるんじゃねぇか？

黒神ユウマ

誰かに、自分を認めて欲しいんじゃねぇか？
助けて欲しいっつう顔してるぞ、あの人。

霊菜

ソルア、ちゃん…

黒神ユウマ

認めたくねぇんだろ。妹さんのこととか、その後の自分の行動が間違っている事とか。

黒神ユウマ

たった1人である霊菜に否定されて、拒絶されることが怖いんだろ？

黒神ユウマ

そうしたら、あの人は本当の意味でたった一人になっちまうから。

霊菜

……一人、きり。

黒神ユウマ

そうだ、置き去りにされたくねぇんだろ。

黒神ユウマ

でも、霊菜は前を向いて進んでるから、自分という重りを付けたくない。

黒神ユウマ

だから、あんな態度取って、傷つけて、忘れてもらおうとしたんだろ。

黒神ミレイ

流石ユウマだね。

三途川ハカ

相変わらず、ですね。こういうところは。

黒神ユウマ

ただの憶測な。目を見た感じはそんなもんだった。

霊菜

…。

霊菜

寂しい、ってことなのでしょうか？

黒神ユウマ

多分な。それ以外にも色々混じってるだろうけど。

霊菜

…。

雫

……れーな。

霊菜

雫…。

雫

ぶつからなきゃ、伝わらない事はあるよ。

雫

例えば、自分がどんな気持ちなのか、とかね？

雫

当たれよ、霊菜。
昔っから、自分の気持ちを抑えて殺す傾向がある霊菜には、今必要な事だよ。

雫

感情的に、貪欲に、ワガママになれ。

雫

それをウチは、サポートするから。

霊菜

…。

霊菜

……わかった。

霊菜

私は、話したい。ソルアちゃんと。

霊菜

私の気持ちを伝えたい。
一緒にいたい、また、笑い合いたい。

霊菜

どうするかなんて知らない。
どうすればいいか分からない。

霊菜

ねぇ、助けて、くれる？

雫

…ふっ。
決まってるでしょ？そんなの。
ねぇ、先輩方？

黒神ユウマ

そうだな。

三途川ハカ

うん。

黒神ミレイ

ふふ。任せてよ！

霊菜

危険だと思います。失敗する可能性の方が大きいです。

霊菜

それでも、ですか？

黒神ユウマ

あぁ。いいよ。

霊菜

…黒神、先輩。

雫

れーな、こういう時は？

霊菜

ありがとう、ございます…！

黒神ユウマ

あぁ。絶対助けような。

霊菜

……はいっ！

黒神ユウマ

…さて、どうするかな？

雫

やっぱ話し合いもといぶつけ合いじゃない？

霊菜

ぶつけ合い…？

雫

ソルアさんが、れーなのことを、めーちゃんこ大事に思ってるのはOK？

霊菜

う、うん。

雫

なら、そーんなに大事なれーなから本音をぶつけられて、応えないわけないでしょ！

黒神ユウマ

俺もいいとは思う。けど、もし突っぱねた場合はどうすんだよ？

三途川ハカ

チャンスは少ない。
それに、憑从影から助け出すなら難易度も上がるはずだよ？

黒神ミレイ

話し合いの場すら設けられるかどうか…。

霊菜

そう、ですよね…。

霊菜

何とか、ソルアちゃんと2人きりの状況を作らないと……。

雫

うん。だから、隔絶結界を使おう。

霊菜

は？！待って、その場合周りはどうするの…！！

雫

ウチらで請け負う。
れーなは、何も心配せず、心ゆくまで話せばいい。

霊菜

そんなのｯ！！

黒神ユウマ

隔絶

三途川ハカ

決壊？何が壊れるの？？

雫

“結界”だよ！！

雫

簡単に言えば、対象を選んで、その対象を不可侵の膜で覆う技。

雫

これで、れーなとソルアさんを覆えばいい。
逃げられないし、こっちからも干渉できない。

黒神ユウマ

なるほどな。2人きりって状況はクリア出来る。

霊菜

ですが、周りには憑从影等がいる可能性しかありません。

雫

それを、ウチや先輩で請け負うってわけ。

三途川ハカ

……わかった。いいよ。

黒神ミレイ

おねーちゃんが蹴散らしてあげる！((⊂(`ω´∩) しゅっしゅっ

黒神ユウマ

けど、どれだけ持つんだ…？

霊菜

そう、そこが心配なんです！

霊菜

ハルト達ならまだしも、先輩方が災害級と当たったりでもすれば！

雫

だから、強くなってもらうよ？れーながある程度安心できるくらい

三途川ハカ

！

雫

いいよね？

黒神ユウマ

…了解。

三途川ハカ

望むところね。

黒神ミレイ

まっかせてよ！

霊菜

…。わかりました。
ハルトやナギには私から話しておきます。

黒神ユウマ

！親父たちに？

霊菜

私たちは、異能力の使い方を知りませんから。
ナギたちが適任でしょう？

黒神ミレイ

その分、任務とかは霊菜ちゃん達に回ってこない？

霊菜

問題ありません。

霊菜

承知の上ですから。

雫

そーそー！

霊菜

その代わり！

霊菜

強くなってくださいね？

黒神ユウマ

あぁ。

三途川ハカ

うん。

黒神ミレイ

おっけー！心配させないくらい強くなっちゃうよ！

三途川ハカ

頑張らなきゃですね！ミレイさん！

黒神ミレイ

ねーっ！ハカちゃん♪

黒神ユウマ

悪ぃな。
負担かけちまって。

霊菜

それは私も同じです。
すみません、巻き込んでしまって。

黒神ユウマ

巻き込まれえなんかねぇよ。
巻き込まれに行ったんだ。

黒神ユウマ

霊菜は、護衛だからって1歩引くけどさ。
俺らはとっくに、仲間だと思ってる。

黒神ユウマ

頼ってくれていいからな。

霊菜

…はい。

霊菜

頼らせていただきます。

雫

…よかったねー！れーな。

霊菜

うん。雫、ありがと。

雫

ん？

霊菜

雫が居なきゃ、きっと諦めてたから。

雫

…そっか。

雫

どういたしまして。相棒。

主

さぁ、大遅刻かました上に状況が進まない主さんです

主

月曜からテストなのに何してんだろ……。私

主

ま、ボチボチ行きますわ

主

それでは皆様。

主

また次回お会いしましょう！

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月☪︎

プロフィール

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乗り越えたい過去がある

第18話 - 一章 十一話

第18話 - 一章十一話