テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 天使パロ
rara🎼
rara🎼
rara🎼
──祈りが、届かないこともある。
けれど、それでも手を伸ばし続けたのは、信じていたからだ。
再び誰かと“交差する”その瞬間を。
天界、巡察路。
まだ夜の気配が残る時刻、いるまは静かに歩いていた。
風の音。
雲を渡る光。
何もかもが静かで、だからこそ、心の揺らぎがよくわかる。
左肩に微かな痛み。
何度も感じているその感覚に、慣れたくなどなかった。
いるま_ドミニオン
自嘲気味に呟く。
堕天の兆し──それは“誰にも言えない秘密”として、日に日に濃くなっていた。
そのとき。
こさめ_アークエンジェル
背後から、小さく響く声。
振り返ると、そこにはこさめが立っていた。
息を切らして、額にうっすらと汗を浮かべている。
いるま_ドミニオン
こさめ_アークエンジェル
こさめ_アークエンジェル
いるまの目が、わずかに揺れる。
いるま_ドミニオン
こさめ_アークエンジェル
こさめ_アークエンジェル
こさめ_アークエンジェル
その声音は、弱さではなく、希望を纏っていた。
いるま_ドミニオン
いるまは、そう言って視線を逸らす。
けれど、本当は。
──あいつにだけ、届いて。
──自分の想いだけ、届かなかったのだとしたら。
そんな嫉妬に似た感情が、一瞬だけ胸をかすめた。
いるま_ドミニオン
こさめ_アークエンジェル
いるま_ドミニオン
いるま_ドミニオン
いるま_ドミニオン
そう言った自分の言葉が、思いのほか苦かった。
こさめはきょとんとしたまま、ふと目を細めて笑った。
こさめ_アークエンジェル
いるま_ドミニオン
こさめ_アークエンジェル
こさめ_アークエンジェル
その言葉に、いるまは何も言えなくなった。
こさめは少しだけ寂しそうに、けれど確かに笑っていた。
主)ごめんなさいこれ教会だと思ってください()
地上。
深夜の街。
なつは教会の屋根の上に腰を下ろし、静かに夜風を浴びていた。
周囲の街灯が、淡く足元を照らしている。
誰かの祈りが、ここにも届いていた。
苦しみ、叫び、願う声が、どこかから流れ込んでくる。
『……助けて、ほしいって……言ってるのに』
けれど、手を伸ばせば、堕天使の力は地獄を開く。
優しさが、災いに変わることもある。
それを、なつは誰よりも知っていた。
『お前のせいで救えない』
そう言われた日。
彼の中で何かが崩れた。
だからこそ、もう誰の声にも、安易には応えない。
なのに──
なつ_ソロネ
胸の奥が、痛む。
かつての記憶が、ふいに脳裏に甦る。
──天使だった頃。
まだ幼いこさめが、空から落ちそうになったときのこと。
焦って飛び出した自分。
咄嗟に手を伸ばし、抱きとめたあの感覚。
こさめ_アークエンジェル
なつ_ソロネ
なつ_ソロネ
なつ_ソロネ
こさめは、泣きそうな顔をして、それでも笑っていた。
こさめ_アークエンジェル
なつ_ソロネ
こさめ_アークエンジェル
こさめ_アークエンジェル
なつは、返す言葉に困った記憶がある。
そして今──
なつ_ソロネ
なつ_ソロネ
黒い翼が、わずかに風を孕む。
けれど、その奥にあった光は、まだ完全には消えていなかった。
天界・静音の間。
らんは、祈りの波を感知する仕事をしながら、集中できずにいた。
耳に届くのは、みことの気配。
今日もまた、訓練に失敗していたらしい。
らん_ソロネ
書き物を置き、立ち上がる。
そろそろ、一度きちんと話すべきだ。
みことが危ういことに、気づいていないふりを続けるのは限界だった。
らん_ソロネ
らん_ソロネ
すちもまた、その頃、ある違和感に気づいていた。
すち_ヴァーチャー
淡く笑いながら、天界の高所で祈りの補助をしていた。
彼は知っている。
いるまが、何かを隠していることを。
すち_ヴァーチャー
それが、なつのときと重なることが、何より怖かった。
──すれ違い、交差する心たち。
願いは、すべてが同じ方向を向いているわけではない。
けれど、どこかで誰かが誰かを思う気持ちは、たしかに“重なろう”としていた。
その夜、なつの手元に届いた一本の祈りの糸。
こさめが編んだものではなかった。
けれど、その中に、微かに感じたのは──
なつ_ソロネ
手のひらでその糸を撫でた瞬間、心の奥に染み込むような懐かしさが滲んだ。
──やっぱり、まだ終われない。
その想いだけが、なつを夜の風の中に立たせた。
第11話・了
rara🎼
rara🎼
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡120
rara🎼
rara🎼