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レントリリー

3 - レントリリー

♥

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2022年07月25日

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桃赤

レントリリー

お互いにベットで寝る支度をしている

赤....検査、どうだった?

え?

俺の言葉に、赤はきょとんとする

あぁ、まだはっきりしてないけど....薬少し増やすって言われたw

そっか....

何桃ちゃんw明日の初検査怖いの?

そんなんじゃねぇしw

俺は明日一日中検査ばかりだ

検査自体は怖くないよw

ただ....

赤は急に泣きそうな顔で笑った

結果聞く時が1番怖いよ

.......

赤ってお兄さんいるの?

え?あぁ、兄ちゃん来てた?

....うん、なんか置いてってたけど....

ほんとだw早く言ってよね桃ちゃんw

ベットの端にあった紙袋を見つけ、中身を出す赤。

するとキラキラ光るものが。

なに、それ....

....スノードーム。俺の宝物

嬉しそうに俺にスノードームを逆さにして見せてくれた

小さい可愛らしい犬がベンチに座っていて

チラチラと桜が中で舞う

そんなデザイン。

兄ちゃんは大学生でね。医学部なんだよ!凄いでしょ!

自慢げに嬉しそうに

赤、青さんのこと相当好きなんだなぁ....

すると赤は急に静かにスノードームを置いた

俺と兄ちゃんは、血が繋がってないんだ

え....

知りたい。知りたくない。

踏み込みたい。踏み込んじゃいけない。

でも、兄ちゃんは俺の事本当の弟みたいに可愛がってくれるんだ!

大学忙しいのに、ほぼ毎日お見舞いきてくれるんだよ?

血の繋がってない俺なんか、迷惑なはずなのに....

優しいんだ....兄ちゃんは

にへへ、と笑う赤

そんな顔で笑うなよ

俺は思わずベットに飛び乗って赤を抱きしめていた

.......

桃ちゃ....?

もう何も言わなくていい....

えぇw桃ちゃんは優しいなぁw

俺の背中に笑いながら手を回す彼。

すると、急に俺を抱きしめる力を強くする

桃ちゃん、....わがまま聞いてくれる?

なぁに

今日だけ....一緒に寝てくれない?

は//....

え、それは俺の理性がやばいんでちょっと....

なんて言えないっ!

....寂しくて

だめ?

涙目で上目遣いされたら....

いいよ?//

うん桃落ち着け。

これはけっっしていやらしい気持ちはなく、

頼まれたからっ、

頼まれたから仕方なく!

えへへ、嬉しい

俺が承諾したとたん、赤はぱぁっと顔を輝かせる

うわぁぁぁぁぁ。゚.......(゚´Д`゚)゚。.......

なんでこんな可愛いんだこいつ....

ベットは1人サイズだけど、赤は華奢だからすっぽり入った

てか赤の布団で寝るのか....

でもやっぱり狭いから、抱きしめ合う感じになってしまう

....//

俺がこんなにドキドキしてるのを微塵も感じず、ウトウトし始める赤

おやすみ//....

ぅん、おやすみ....

とろんとした目で俺を見ると、赤は夢の中へ

俺も赤のぬくもりが心地よくていつの間にか眠っていた

あの、2人共起きて下さい....

んあ?

黄先生の呆れたような声で目を覚ます

おはよーございます?

おはようございます....

なんで一緒に寝てるんですか....

隣を見ると、気持ちよさそうにすやすや眠る赤が。

欲求不満だったもので....

欲求不満....

俺の言葉に黄先生はさらに困惑したような表情をする

とにかく、桃くん今から検査なので準備してください

はーい

俺は赤に布団をかけ直してあげると

少しニヤケながら部屋を出た

病院の人

お疲れ様でした〜

....疲れたぁ....

全ての検査が終わると、もう夕方

俺は背伸びをしながら廊下を歩く

あ、桃ちゃんいたー!

おお、赤

点滴を引きづりながらブンブン片手で手を振る赤

検査おつかれぃー

まじで疲れたぁ....てか腹減った

ふふw今日はポトフだって〜

まじ?

うん。あ、そういえば桃ちゃんのお母さん来てたよ?帰っちゃったけど

あー、別にいいよ

いちご大福もらっちゃった!

いちご大福....

どんだけ持ってくるんだよ母さん....

後で一緒に食べよっ!

赤は食事制限ないのか?

あーうん。俺はそういうのあんま関係ないから、むしろ食べれるものは何でも食べろって感じw

俺と同じじゃんw

ふはw仲間だねw

病室に戻ると、赤のベット付近にキラキラしたものが散らばっていた

それは、粉々になった赤のスノードームだった

ぇ....

赤は駆け寄りガラスの破片を触った

指先から、血がサラサラと流れる

赤、触るな....今なんか持ってくるから....

でも....

泣きそうな赤にタオルを渡し、出血するように言う

結局担当の看護婦に見つかり、少し大騒動になった

.......

.......

赤は黙りこくったまま、ベットの上に座り

スノードームの中で唯一無事だった、犬の人形を握りしめていた

赤....

ん、なあに桃ちゃん

俺が声をかければ、赤はこっちを向いて微笑むだけ

いや....呼んだだけ....

何それw変な桃ちゃんw

俺はどうしたらいいのか、分からなかった

1ヶ月ほど経てば、赤はいつもの元気を取り戻していた

では、そろそろ本格的に治療に専念しましょう

はい

カルテに真剣に内容を書く黄先生。

俺はほんの出来心で質問した

あの、赤っていつから入院してるんですか

え?

黄先生は驚いたように顔を上げる

そうですねぇ....確か、小学生の頃から入退院繰り返していると聞いていますが....

....そうですか

そんな小さい頃から....

ここ新しくなったでしょう?工事に1年ほどかかって....

工事中は別の病院に居ましたから....

......

俺は何も、赤の事を知らない

桃〜お見舞い来てやったぜ〜

なんだ橙かよ

なんだとは失礼やなぁw

中学で同じ高校を受験した友達の橙が病室に顔を覗かせた

手には何故かサッカーボール

サッカー部、入ったんだな

まぁ、中学からやってるからなぁ

練習厳しいけど楽しいよ

へぇ

桃も早く良くなってサッカー部入ってや。桃が居ないと熱くなれん

おう!ボコボコにしてやんよ

こわぁw

高校は1週間も行ってないからそんなに仲の良い友達はいないし

女子がせっかくのイケメンが学校来なくなったって悲しんでたでw

勝手に悲しんどけwてか嘘だろw

いや、ホントw

ケラケラ笑っていると、隣のカーテンで仕切られた赤のベットが目に入った

大丈夫だってw俺もう高校生だよ?

まだ高校生でしょ。なんか欲しいものないの?

えぇ....じゃあ兄ちゃんが誕生日の日に長くここにいてくれればいいよ

....あのねぇ//

青さんが来ていて楽しそうに話している

青さんの目は、はじめて見た時と比べ物にならないくらい優しい目を赤へ向けていて

弟を本当に大事にしているのが凄く伝わってきた

ねぇ、橙。

なんや?

スノードーム、作りたいんだけど

え?

材料適当に買ってきてくれない?

おう。別にええけど...急やなw

まあ、暇だからさw

あ、そういやぁ、学校から

分厚い封筒を机の上にばんっと置く

中にはプリントの山

いらねぇw

俺だってこんな重いの持ってきたくなかったわw

橙はそう言うと部活があると帰ってしまった

なんかこの連載めっちゃ長くなりそうなんですけどw 飽きずに見て欲しいなw

この作品はいかがでしたか?

1,501

コメント

11

ユーザー

最高です!続き楽しみにしてます!!

ユーザー

桃ちゃぁぁぁぁぁん!!! スノードーム作るのぉぉぉぉ!?! 頑張れᕦ( ͡° ͜ʖ ͡°)ᕤ 主様いつも素敵な作品をありがとうございます、!

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