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『 あなたの指先で息をする ──. 』
唯華
唯華
葛葉
" 光の中で 、恋は芽吹く ~ ルミナス・クロニクル ~ " 通称ルミクロ
学園逆ハーものの魔法があるという 少しファンタジーじみている私が書いていた小説だ
さっき 、最後の1文を書き終わったところで疲れ果て、 眠りにつき …
目を覚ますと … 知らない天井 、見慣れないシャンデリア
違和感しか無かった 。
唯華
メイド
メイド
唯華
唯華
唯華
急いでベッドの横にあった鏡を見る
そして 、自分の顔を見ると見たことがある顔をしていた
プラチナブロンドの髪に赤黒色の瞳、極めつけはつり目な所。
全てに見覚えがあった。
唯華
唯華
メイド
唯華
メイド
メイド
唯華
唯華
メイド
メイド
唯華
唯華
私はルミクロで起こる内容を大まかに紙にペンを走らせた
攻略対象達 、好感度UPのイベント 、思い出せる限りを 書いていく
唯華
一息付き 、天井を見上げる
唯華
唯華
唯華
唯華
破滅するのは分かっている 、でもなんで ?どうしてだっけ …
考えれば考えるほど頭がぼんやりしていく
唯華
唯華
そのまま眠りについた ──
翌朝 、目覚めた時から体調が悪かった 。
頭が重く 、胸の奥がざわつき 、息をする度に痛い 。
唯華
鏡の中の自分の顔は青白く 、でもそんな所も美人だった
重い体を起こし 、学園へ向かい 、入学式が始まる
広い講堂の中に生徒たちのざわめきが満ちる
その中心で胸の違和感がどんどん強くなる
唯華
唯華
視界が暗くなってきて 、空が曇り 、窓の向こうで風や雷が 唸り始める ──
ザァッ …… っと雨音がすると
モブ > え … 天気悪すぎない ?
モブ > 私今日は傘を持ってきてないのに …
その時 、胸の奥で何かが弾けた ──
唯華
足元がぐらつき 、周囲の空気が震え出した 。
誰かの悲鳴 、何かが倒れる音が聞こえた 。
モブ > 危ない !!
モブ > 雷が … 室内に!?
モブ > 魔力暴走だ … !!
講堂の天井が光り 、ガラスが割れ 、その欠片で近くにいた 生徒が軽く怪我をしてしまった
唯華
謝ろうとした声は途中で切れた
唯華
唯華
唯華
そのとき ──
葛葉
よく通る声が 、はっきりと聞こえた
人混みを割り 、1人の青年が前に出てきた 。
綺麗な銀髪で 、鮮やかな赤色の瞳の気だるげな目をしている 。
唯華
唯華
でもなぜか …目覚えがある気がした
青年は迷うことなく私の前に立ち 、その手を掴んだ
指先が触れた瞬間 、
世界が静かになった
体の中のありふれていた魔力が 、綺麗に消えた気がした ──