運命の番は二人

〜武道side〜

ガチャ

〜ドラケン・エマside〜

エマは武道の前で常にかっこよく見せたかったため武道の前では話せなかった本音が溢れだす。

涙が溢れそうなのを耐えて。

ドラケンはまたハラワタが煮えくり返りそうなのを耐えた。

口にするたび涙が零れそうになってしまう。

でも止められない。 それくらい武道のことが大好きで仕方なかった。

ドラケンもエマと同じで武道に常にかっこよく見ててほしかった。

だから強がりで二人とも安心しろと,大丈夫と言っていた。 でも,1番怖がっているのは二人だった。

ずっとずっと好きだった武道を知らないやつに奪われてしまうこと,武道が自分たちから離れてしまうこと。

これは何よりも二人が怖く嫌っていることだった。

今エマは武道の前では絶対にしない顔をしているであろう。

またドラケンも武道の前では絶対にしない顔をしていたであろう。

たまたまその顔を見てしまったモブ通行人はその日夢見が悪かったとかなかったとか。