テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

とうとう始まった。

私の結婚式

天人

織り姫様の御成りです

鳥居をくぐり 軽く頭を下げて礼をする。

それと同時に 村人達からの歓声が 広がっていった。

天人

彦星様の御成りです

…しー…ん…

織り姫

ん?

あ、あれ?

もしかして… 結婚を拒否されたの…?

ザワザワ

彦星

すいません!

彦星

送れました!

お、遅れた…?! 結婚式に??

織り姫

…って

織り姫

泥だらけじゃないですか

織り姫

どうしたんですか??

彦星

あ、ああ

彦星

これを…君にプレゼントしたくて

彦星

探していたんだ

織り姫

こ…これ…

織り姫

天の川の砂浜に伝わるジンクスみたいなものでしたっけ?

彦星

そーだよ!

彦星

珍しいハート型の砂を見つけたら、一つお願いを叶えられるっていうジンクス

彦星

僕は
織り姫の記憶を蘇らせて下さい
と願ったよ

織り姫

ふふっ

織り姫

そうでしたね
色々と驚かされる方だった事
思い出しましたよ

彦星

良かった

彦星

僕だけの記憶にはしたくなかったから、君にも思い出して欲しかったんだ

織り姫

そうでしたか…

織り姫

すみません、すっかり忘れていました

彦星

あはは、君らしいよ

天人

このお二人に盛大な拍手を…!

パチパチパチパチ👏

結婚式だったこと 忘れててましたぁぁぁ…! 恥ずかしいぃ

初代の織り姫様みたいなことを してしまった…(((

祝いの祭りも終わりに近づき、 締めの天の川を祀った神輿が 用意され始めている。

織り姫様…自分の気持ちに素直で良い判断だと思うよ

…どうか末永くお幸せに

一人の男がそう言い残して 式場を後にした。

ビュウゥゥウ

彦星

一際強い風が吹いたなぁ

織り姫

そうですね

彦星

あ、姫

彦星

ちょっと二人きりで話したいことがあるんだけど

彦星

…いい?

織り姫

勿論良いですよ!

織り姫

話って…?

彦星

彦星

君なら僕の元に帰ってきてくれると思っていたよ

織り姫

織り姫

私達が前世で約束したこと覚えてるわよ

『『十五になれば大雨に構わず君に会いに行く』』

二人は、 大雨に負けないように 声を張り上げて言った。

織り姫

ふふふ

織り姫

これって約束というより合言葉ですね

彦星

だな

天人

ああ!

天人

お二人様こんなところに!

天人

早く早く、遅れてしまいますよ

天人は和傘を差し出しながら そう言った。

彦星

何にだ?

天人

何にって…
天の川に架かる橋に、ですよ!

天人

あと3分もすれば、
彼方に渡れなくなってしまいますよ

彦星様と相合傘をして 天の川の前に来た。

…神サマ

きっと私はもう アナタに文を送る事は 無いでしょう。

いいよ…と 何処かで聞こえた気がした。

さようなら

天の川に架かる橋を 渡り終える頃には

すっかり"朝"になった …気がした

太陽がある所には "朝" が来るのでしょう?

織り姫

太陽は…見てみたかったけど

それ以上に アナタに会いたかった。

アナタは私の太陽だから…

loading

この作品はいかがでしたか?

160

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚