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kym
sr
kym
夜の繁華街は眩しい
最初はこの空気に全く馴染めなかった
とにかく暑くて、ネオンが目に痛くて 頭が少しズキズキする感じ
今となっては懐かしい思い出だ
でもせんせーは未だに慣れないのか、お酒を飲んだあとは黙って行く場所も決めずに人混みの中を歩き回る。時折眉間に皺を寄せながら
この時、せんせーは1人の世界に入っちゃって、返事はおろか俺のことは見てくれない
いつもどこか遠くの方をぼーっと眺めている
何を考えているのか何がしたいのか俺にはさっぱり分からない
ただせんせーと2人きりでブラブラするのは悪くないと思う
だから
俺はこの時間が好きだけど嫌い
kym
sr
繁華街から離れると涼しい風が熱くなった体を冷やしてくれる
この感覚
今までふわふわしていたのが熱が一気に冷めて、地に足がちゃんと着いたような感覚
現実世界に戻ってきたような
冬場の起床時のような
そんな感じ
俺はこの感覚が好き
せんせーと一緒に帰る時だけ味わえる
せんせーに教えて貰った感覚
せんせーとじゃなきゃわざわざこんな事しないし
俺とせんせーが2人だから感じれること
この感覚が癖になる
熱に浮かされたような状態から戻ってきたら 次はせんせーの番
フラフラしていたのがちゃんと歩くようになって
遠くを見ていたのが段々ちゃんと前を見るようになって、家の方に歩き始める
ここでせんせーに話しかける
kym
sr
kym
sr
sr
kym
俺が居ても居なくても飲みの後、ぼんやりしているのは変わりない
でもこの時は違う
俺の目を見て
俺の手に触れて
俺の体温を感じて
そうやっていつもの状態のせんせーに戻っていく
俺はそんなせんせーが好きで
この瞬間が1番好き