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ルカ

(あむあむ…)

翌日。 バルムガルド魔術学院・中庭。

授業前のざわついた時間。 生徒たちがそれぞれ雑談する中、ルカは木陰で魔界チョコをかじっていた。 そこに、昨日の面倒な二人組が現れる。 …一人増えてね?

ユウ

なぁルカ

ルカ

ん?

ユウはニヤニヤしながら、肩に腕を回してくる。

ユウ

お前さ……

ユウ

まさかとは思うけどよ

ユウ

アリアのこと、女子だと思ってたわけ?(笑)

ルカ

うん!

ルカ

(満面の笑み)

ユウ

は?

デイモン

え?

ユウ

いやいやいやwww

デイモン

嘘だろ??wwww

デイモンは腹を抱えて笑い出す。

デイモン

ははは! ルカ、さすがにそれはねぇって!

デイモン

どう見ても男だろww

ルカは本気で首をかしげる

ルカ

え、どこが?

ユウ

どこがって……全部だよ全部!

ユウ

男子制服! 学籍登録! 魔力反応!

デイモン

それに昨日、普通に“僕は男子です”って言ってたじゃんw

ルカ

……言ってたな(真顔)

ルカ

でもさ

二人を見て、にこっと笑う。

ルカ

あれ、どう見ても女の子だよ

ユウ

こいつ、マジで言ってる……?

ルカ

うん、マジ

チョコをポリッとかじりながら続ける。

ルカ

髪の質感、骨格、魔力の流れ方あと、歩き方と無意識の仕草

デイモン

……仕草???

ルカ

全部、女子のそれ

ユウ

……なぁデイモン

デイモン

……うん

ふたり同時に、ひそひそ。

ユウ

こいつ、強いだけじゃなくて頭もおかしい説

ルカ

聞こえてるけど

ユウ

いや、聞こえてていい

デイモンは真剣な顔で言う。

デイモン

あいつは男だ

ルカは少しだけ目を細めて、楽しそうに笑った。

ルカ

じゃあさ

ルカ

なんで――

ルカ

俺にだけ、違って見えるんだろうね?

ユウ

…は?

その言葉を最後に、ルカは立ち上がる。

ルカ

まぁいいや。いずれわかるでしょ

ユウ

おい、待てよおおおお!!

だがルカは振り返らない。 遠くで、アリアがこちらを見ている。 視線が合うと、彼女はぷいっと顔を背けた。

アリア

(……見すぎ)

ルカ

(やっぱり可愛い)

ユウ

なぁデイモン…

デイモン

なんだよ

ユウ

なんかさ

ユウ

嫌な予感しない?

デイモン

…する

ルカが教室に戻ると――

「なぁルカ!昨日の魔導テレビ見たか!?」 真っ先に声をかけてきたのは、前の席の生徒だった。

生徒1

超おもろかったんだけど!!

ルカ

あー!!見た見た!!

ルカ

あのスケルトンのギャグ最高だったよな!
妹と爆笑しちまったww
『忘れ物しました~』ってやつ!

生徒1

それな……って、そこ覚えてんの!?

生徒3

いや普通そこじゃなくね!?

教室がどっと笑いに包まれる。 すると今度は、後ろの席から別の声。

生徒2

ルカ!この問題わかるか?

魔術理論の教科書を抱え、困った顔で近づいてくる。

ルカ

ん?

一瞬だけページを見て――

ルカ

わかルカ?

ルカ

……ルカだけに!?

――沈黙。 次の瞬間。

みんな

wwwwwwwwwwww

生徒1

やっばwww

生徒2

今日もキレてるなwww

生徒3

天才はギャグのセンスも違うってか!

ルカ

いや、今のは防御力2でも耐えられるでしょ

さらに笑いが広がる。 その様子を、少し離れた席からアリアが見ていた。

アリア

(……何あれ)

周囲に溶け込んで、自然に笑顔を作って、 誰とでも距離が近くて。

アリア

(……ずるい)

ルカがふと視線を向けると、アリアと目が合う。

ルカ

あ、アリア。おはよ

アリア

……おはようございます

素っ気なく返すが、 机の下でぎゅっと制服の裾を握る。

アリア

(……楽しそうにしてるの、腹立つ)

先生

静かにー! 授業始めるぞー!

ざわめきが少しずつ収まり、 それでも教室には、明るい余韻が残っていた。 誰もが思っている。 ――ルカがいると、場が明るくなる。

夕方の光が校舎をオレンジ色に染めるころ。 ルカは呼び出されて、体育館の裏に立っていた。

ルカ

…で?

目の前には腕を組んだアリア。 いつもより少しだけ、落ち着きがない。

ルカ

ここ、告白スポットだけど?

アリア

ち、違います!!

即否定。 だが顔はほんのり赤い。

ルカ

……じゃあ何だよ

アリアは一度、深呼吸をした。 そして――意を決したように顔を上げる。

アリア

……先に言っておきますけど

アリア

私は…

一瞬、空気が張り詰める。

アリア

本当に女子です。

ルカ

ルカ

だよな!!!

ルカ

でも、性別なんて関係ねぇし…

ルカ

ね?(満面の笑み~)

アリア

そこじゃないです!!

アリア

……ずっと隠してました。でも、ルカくんだけは気付いて……

視線を逸らし、小さく拳を握る。

アリア

……ずっと、好きでした

ルカ

…?

アリア

だ、だから…

一気に顔を上げる。

アリア

つ、付き合いなさい!!

完全に命令形。 数秒の沈黙。

頭をかいて、少し困ったように笑う。

ルカ

俺、アリアが男子だろうが女子だろうが、結構好きだったけど

アリア

!?!?

ルカ

だから……うん。付き合おう

アリア

…っ!!

アリアの顔が一気に真っ赤になる。

ルカ

はいはい

こうして―― ルカとアリアは付き合うことになった。

翌日。 教室に入った瞬間。

ユウ

ルカァァァァァ!!!

なぜか全力ダッシュで抱きついてくる。

ルカ

うわっ!?なに!?

ユウ

お前が!!正しかった!!

デイモン

どうした急に……

ユウ

アリア、女子だったじゃん!!!

ルカ

だろ?

ユウ

なのに俺、お前バカにして……

急にしゅん…

ユウ

……かっこよすぎだろ

ルカ

は?

ユウ

真実を見抜いて、周りに流されず、しかも最強……

目がキラキラし始める。

ユウ

…惚れた

ルカ

やめろ…

アリアはじっと二人を見て、

アリア

……ルカくん、人気者ですね

ルカ

(あ、これ怒ってるやつだ)

ユウ

アリアさん!!ルカは俺が守ります!!

アリア

結構です

ユウ

えー。残念。

ルカ

ゴゴゴゴゴゴゴ…

(真っ赤なナイフを持ってる)

ユウ

すみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみません!!

土下座…(・v・)

ルカの学園生活は、 さらに騒がしく、さらに楽しくなっていくのだった。

異世界男子校なのに、なんか1人……女子がいる件。

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