rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 血表現注意⚠️ 花魁パロ
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11,兆し
吉原の夜は、変わらず華やかだった。
大門をくぐれば、灯りの海。
三味線の音、客引きの声、笑いと怒号が入り混じる。
遊郭の賑わいに、六人の名も次第に広まりつつあった。
そんな噂が、町人や武士の口から囁かれる。
遊郭の女たちも舌を巻いていた。
――だが、その華の裏で、ひとりの影が忍び寄っていた。
花鏡楼の裏座敷。
翠嵐は鏡台の前で額の汗を拭った。
翠嵐
喉の奥が焼けるように痛み、吐き気が込み上げる。
手拭いで口を覆うと、赤いものが滲んだ。
わずかな血――だが、それだけで背筋が凍る。
翠嵐
翠嵐
自分に言い聞かせるように呟き、手拭いを畳んで隠した。
その時、襖の向こうから声がした。
師匠の女の声に、翠嵐は慌てて衣を直した。
翠嵐
その夜の座敷。
呼んだのは、刀を腰に下げた若侍の一団だった。
金払いは良いが、気も荒い。
怒鳴り声が飛ぶ中、翠嵐は必死に応じていた。
盃を持つ手がわずかに震える。
胸の奥に鈍い痛みが走り、吐き気がこみ上げる。
翠嵐
歯を食いしばり、無理やり笑みを作った。
若侍のひとりが怪訝そうに覗き込む。
翠嵐
そう言いながら、盃を呷る。
酒が喉を通るたびに、焼けるような痛みが走った。
座敷を終えた後。
翠嵐
裏口に出たすちは、堪えきれずに吐き出した。
胃の中のものと共に、赤黒い血が畳に散る。
翠嵐
膝をつき、荒い息を吐く。
その姿を、みことが見てしまった。
黈羽
驚いた声に、すちは振り返る。
翠嵐
黈羽
翠嵐
怒鳴りつける声が裏路地に響いた。
みことは怯んだが、逃げるように背を向けたすちの姿に、胸を締め付けられた。
翌日。
六人は裏通りで顔を合わせた。
らんがからかうように言う。
桃李
なつは涼しげに微笑む。
紅鶴
紅鶴
その横で、すちは黙り込んでいた。
視線は伏せられ、額には薄い汗。
蒼霞
こさめが問いかけると、すちは短く返した。
翠嵐
だが、みことだけは知っていた。
すちが血を吐いたことを。
夜。
ひとり、布団に横たわりながら、すちは天井を睨んでいた。
体の奥が熱を帯び、関節が軋むように痛む。
翠嵐
翠嵐
拳を握り、歯を食いしばる。
だが、唇の端からまた赤い血が滲んだ。
――その兆しは、確実にすちを蝕み始めていた。
11・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡120
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