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だいふく
なんで俺の人生こんなクソなんだろ
母親はギャンブル依存症のパチプロで
父親なんて顔すら見たことない
母親は俺に興味すらない
ガチャ
俺は学費を払うために毎日夜バイトをしている
客
麗央
客
客
麗央
外面はいいから大抵のことは上手くこなせる
店長
店長
店長
店長
麗央
麗央
麗央
麗央
引き出しから通帳を取り出す
入金が反映されてるか確認するついでに振り込みに行こ、、、
コンビニのATM
〜~♪♪
【残高:¥0】
麗央
麗央
〜~♪♪
【残高:¥0】
麗央
明細を開く
今日の日付の直前に並ぶ文字が目に入った
《出金:¥274,120》
数秒遅れて、吐き気のような悪寒が背中を走った
麗央
朝は机の上にあった
母親は、昼過ぎまで部屋にいた
頭の奥で、カチリと何かが音を立てる
ゆっくりと息を吸い、冷え切った手のひらで拳を握った
麗央
部屋の明かりはまだついていた
母親はスマホ片手にスナック菓子をつまんでいた
TVからはバラエティ番組の笑い声
麗央
声は冷えきっていた。怒鳴ることすらできなかった。
母親は少しだけ視線を向けたが、すぐにスマホへと戻した
母親
母親
麗央
麗央
麗央
母親
母親
母親
母親
母親
母親は笑ってごまかすように言った
俺は拳を握ったまま、動けなかった
頭が真っ白になる感覚
言葉が喉の奥で引っかかって出てこない
麗央
麗央
母親はため息をついた
母親
母親
母親
俺の中で、何かがぷつんと切れた
麗央
麗央
声が爆発した
母親が一瞬びくつくが、すぐに眉をひそめる
母親
母親
母親
……全身が凍りついた
その瞬間、自分の存在を完全に否定された気がした
無言でバッグを掴み、玄関へ向かう
母親
母親の声を背に、ドアを乱暴に閉めて外へ飛び出す
冷たい風が顔を叩いたが、怒りで熱くなった体には心地よかった
ポケットの中、スマホはある
けれど、かける相手も、戻る場所も、もうなかった
どこへ行くかもわからないまま、夜の街をさまよい出す——
だいふく
だいふく