夢幻泡影

散歩もいよいよ佳境に入り(？)、そろそろ帰ろうかと思っていた時。近くで銃声が聞こえた。

と阿保みたいな(銃声=ポートマフィアという)理論を持っているため、意気揚々と路地裏へ足を進めた。

こりゃ大変だ。思ったよりも酷いなぁ…

成程、ナオミちゃんが瀕死の状態ねぇ… そりゃあ、ああなるか。…大事な“妹”だもんね。

近くまで行き、肩を軽く叩くと我に返ったのか呆然としている。

先刻から足音と聞き覚えのある咳が聞こえている。 多分、そろそろあの子が来るだろう。 と、その時 後ろで誰かが倒れる音が聞こえた。

振り返ると、蹲っている谷崎君と驚いた表情の芥川君がいた。

芥川君がお姉さん(多分 部下かな？)をぶとうとした所を止めた。

まぁ芥川君が暴力を振るうのは、太宰の教育とやらが関係しているんだろう。 つまり、悪いのは全部太宰ってことで。

正直2人がかりで来られても余裕で勝てたんだけど、何だか敦君も遣る気あるみたいだから任せちゃおうっと。

そう云って、怪我に響かないくらいに頭を小突いた。

と、彼の頭を撫でた。

と、彼の頭を撫でた。谷崎君にも笑顔が戻ったみたい。傷に響くといけないからこれ以上は喋らせないけどね〜