あの日から6年。
僕は、高校生になった。
僕たちが通っていた小学校は小中高一貫の学校なのだ。
だから、もちろん莉犬とも同じ学校だ。
同じクラスになることもあったが、僕たちは一切話さなかった。
それでも....。
るぅと
(それでも、莉犬が心配なことに今も昔も変わらない。)
るぅと
(でも、)
るぅと
(話しかけにいけない....。)
僕は、この6年間、ずっと莉犬と仲直りする方法を考えてた。
だけど、何も思いつかずに、時間だけがたってしまった。
そんなある日のこと
いつものように、莉犬と仲直りする方法を考えていると
ピンポン
と、玄関のインターホンが鳴った。
るぅと
はーい
ドアを開けるとそこには莉犬が立っていた。
るぅと
っ!莉犬!!
莉犬
....。
莉犬
た、たす....けて....。
僕は、そのとき初めてないている莉犬を見た。
るぅと
と、とにかく、中に入って。
莉犬
(コク)
莉犬が言うには、ななもり。さんという人からすとぷりというグループに誘われ、親に話したら、反対され、家を出てきたと。
るぅと
....。
莉犬
....。
るぅと
莉犬はすとぷりに入りたいの?
莉犬
....わからない....。
莉犬
俺自身も、よくわからないだ。
るぅと
じゃあ、どうし....
莉犬
だけど!
莉犬
なー君が初めてだったんだ。
莉犬
俺のことを必要だって言ってくれたのは!
莉犬
一緒に活動をしていきたいんだって、行ってくれたのは!
るぅと
っ!
るぅと
(そんなの僕だって....。)
るぅと
....。
るぅと
なんで、僕のところに来たの?
莉犬
え?
るぅと
昔、あんな酷いこと言ったのに....
るぅと
どうして....。
莉犬
....。
莉犬
るぅちゃんとの何気ない日々が好きだったから....。
莉犬
親から叩かれようが蹴られようが、
莉犬
るぅちゃんと一緒にいるだけで
莉犬
心が楽になったんだ。
るぅと
っ!
莉犬
るぅちゃんと関わらなくなってからも、
莉犬
むかし、るぅちゃんと過ごした日々は今でも僕を救ってくれてるんだ。
るぅと
....。
莉犬
....。
莉犬
ごめんね。
莉犬
急に来たりなんかして。
莉犬
迷惑だったよね....。
るぅと
そ、そんなことない!!!
るぅと
僕も、莉犬と、過ごす時間が一番心地よくて、落ち着いて、楽しくて、
るぅと
なのに、ぼくは、ぼくはそんな日々を壊したんだ。
るぅと
だけど、それでもまた、莉犬と一緒にいたくて、
るぅと
毎日毎日、莉犬と仲直りする方法を考えて....。
莉犬
るぅちゃん....。
莉犬
....。
莉犬
あのときの、俺はるぅちゃんを傷つけた。
莉犬
何度も話そうと思ったけど、やっぱり怖くて言い出せなかったんだ。
莉犬
....ごめんね。こんなの言い訳だよね。
るぅと
(フルフル)
るぅと
僕の方こそ、莉犬の気持ちも考えずにごめんなさい。
るぅと
....。
るぅと
今だったら、教えてくれますか?
るぅと
莉犬のこと....。
莉犬
....うん....。
莉犬
今日はそれも含めて話に来たんだ。
その後、莉犬は全てを話してくれた。莉犬の親についてや、虐待を受けてきたこと、虐待される理由がわからないこと....。
そして、莉犬の感情についても....。