私にとって、ルネはただの女に過ぎなかった
ルネにとっての私もおそらくそうだった
活動家気取りで精神病院に押し込められていた貴族の娘
仏蘭西の名家に生まれた恥晒しの放蕩息子と共に、 辺境に捨てるには都合の良い「縁談」だったろう
私はただ都合の良い存在として、彼女に怒りをぶつけた 欲求をぶつけた それでも彼女は抵抗しなかった
あるとき私は軍人として連行された 今まで散々悪用してきた異能が、 悪事にしか使わなかった異能が、 国を救う為人に求められているのだと
ーー散々だった
今までの罪を赦してやる、と放たれた先は 地獄すら生温い光景だった
幾らでも人を殺せる! 幾ら罪を犯そうが裁くものはいない!
始めはそう思っていた
幾度殺せども、向かってくるのは同じ顔
自分と同じ異能か? はたまたゾンビでも作る異能なのか?
「他者を傷つけることで寿命を奪う」異能がこんなにも 憎たらしいとは
同じ相手との死闘が無限に続く悪夢ーー ーー向こうも同じことを思っただろうが
時には輸血や部位移植のためと、味方にさえ体を切り刻まれる日々
無限にも思えたその戦争が終わったとき、 ルネは変わらず私のことを待っていた
ルネ
ルネ
ルネ
そうか
なんて陳腐な感情だ
だからこそ……我々は、互いを愛したのだろう
武装探偵社にて
国木田独歩
国木田独歩
国木田独歩
太宰治
与謝野晶子
与謝野晶子
ダンッ!
中島敦
国木田独歩
与謝野晶子
コメント
4件
与謝野さぁぁぁぁぁん?!何をしてるんですか!?