なな
弦月藤士郎は⬜︎⬜︎である。
弦月藤士郎は病弱である。
生まれつき体が悪く、
頻繁に入院を繰り返していた。
元気ではあったものの、掛り付けの医師からの
忠告で,あまり外に出ることができなかった。
弦月藤士郎は孤独である。
入院を繰り返さなければならなかったため、
園や学校に満足に行くことができず
同世代の友達ができなかった。
弦月藤士郎は未詳である。
一人遊びが得意で、
泥団子を綺麗に作る事が上手だった。
写真を撮られるのが苦手だったため写真が残っていない。
弦月藤士郎は不運である。
家の庭で遊んでいた彼は足を滑らせ×んでしまう
弦月藤士郎は官吏である。
彼が官吏として此処にいるのは
これらの経緯があるからではなく
神から好かれているからでも無い。
彼が人間で無いことを知って居り
彼と身近に留めて置く爲である。
彼は疎か、
誰もが彼が魔物なことには気付かない。
弦月藤士郎は偽物である。
彼を創り出した×は罪を犯した。
彼を生かす代わりに×は
名前や声、そして本来の姿を失った。
