人狼

俺は知っていた。

海斗がそう長くないことも。俺が海斗を守らなくちゃいけないことも。

…そう、あれはある冬の日の出来事だった。

深刻そうな海斗は、ドッキリとかでもなく、俺にも本当のことだってすぐにわかった

でも、信じたくなかった。俺の親友。命が少ない。

俺はどんな顔をすればよかったんだろう。

心の中が黒でぐちゃぐちゃになって、キリキリと痛む。

俺はただ下を向いて、突っ立っていることしか出来なかった。

なんでだろう。俺はそれから海斗の顔が見られなくなった。

何やってんだ俺。向こうは勇気出して言ってくれたのに。なんで俺が避けるみたいなことしてんだ。

…帰り道

怪しげなその名前も知らぬ人の態度に、心底腹が立った。

しかし、マイクにはもう助ける方法がなかった。これしかないと、自分の中で信じたのだ。

狼側、人間側として戦うゲーム

狼側は夜がくるごとに1人襲撃する

昼の話し合いで人間に紛れている狼を暴き出し、処刑出来たら市民側の勝ち

無事紛れ込み、人間を全滅させたら人狼側の勝ち

ちなみに恋人は人狼側でもなく市民側でもない敵だ。

恋人は残ってれば勝ちだが、相方が噛まれたり処刑されて死んだらもう1人も死ぬという感じだ

…俺は少し悩んだ末、結果を出した。

そうして、見知らぬ人と契約を結んだ。

これを飲ませるとき、俺は言ったんだ。

海斗は少し悲しそうな顔をして、しばらくしてから眠りについた。

少し寂しかったけど、きっと大丈夫。

そう信じた。

…それから、少し経ったある日だった。

俺と海斗は、少しずつ、前の関係に戻れている。

〜帰り道〜

目眩のようなクラクラした感じに襲われた。隣の海斗も、マイクを見ながら、え、という顔をしていた。

…どうか、無事に帰れますように。

虚ろな意識の中で海斗に微笑み、そこから俺の意識がとんだ。

…人狼ジャッジメントのカードが配られました。あなたの配役は[市民 恋人]です。勝ち残るために頑張ってください。

⚠️恋人は相手が死ぬと自分も死んでしまいます。

玲音が霊能者COしました。

海斗が占いCOしました。

田城が占いCOしました。

投票の時間になりました。投票で多くの数を集めた人が、本日処刑されます。

銃の音が響いた。

視聴ありがとうございました！続編を作成中ですので、ぜひそちらも見てください！