拝啓聖女となった君へ

人が嫌い

私が嫌い

私だって頑張ってる・・

なんでいちいちお姉ちゃんと比べられなきゃいけないの？

できないのがそんなに悪いの？

なんでそんな目で見てんの？

あんたがいるから私はこんな・・・

大丈夫に見えんの？

部屋に戻って考える

私・・お姉ちゃんに八つ当たりしてる

お姉ちゃんが頑張ってるのは知ってる

私より・・何倍も何倍も・・

そんなお姉ちゃんに当たるなんて・・ほんと醜い

あー・・ほんっと嫌になる

今日も私は私を嫌う

そして、同じくらい

人間と言う種族が嫌いになる

～翌日～

一人で投稿するのが私の日課

なのに・・今日は・・

お姉ちゃんと・・なぜか一緒

嫌で仕方がない・・

そうぼんやりしていたら・・

パ――！！！！！！

私とお姉ちゃんは、轢かれた

そして、私の意識は途切れた

青い髪の男性と、赤い髪の女の子

そのどちらにも角と思われるものがついていた

その時、何か頭に違和感を覚える

おそるおそる触ると・・

慌てて鏡を見ると、角が生えている

それだけで何も変わらない

こ・・この人が魔王・・？

え、私そんなところで倒れていたの？

・・こ、こわ・・

え？・・何語？

人間・・？

あぁ・・なんで私だけ？

違う、お姉ちゃんは頑張ってる

お母さんのいう事も正しいんだ・・

こんなこと考える私が間違ってる・・

醜い醜い醜い

嫌い嫌い嫌い

分からない・・

とても・・憎い・・

よくわからぬまま、私はこの国で生きることが確定したのである

『マステ・ハンイ』

嘘を見抜く魔法。魔族のみが扱える。