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yumi
えっ！？
yumi
なんで？なんで悠人…
悠人
どうした？
yumi
ねえ見えてないの
悠人
何がだよ
悠斗の後ろに、影が立っていた。
yumi
う、後ろ…
悠人
ん？
悠斗が振り返ると…
そこには何もいなかった。
yumi
なんで…確かに…み…た…
悠人
しっかりしろよ
父
どうしたんだよ
母
由美？
yumi
ううん…何でもない…
yumi
ゲホッゲホッ
父
大丈夫か
悠人
姉ちゃん何があったんだよ
yumi
ゲホッ…な、なんでもないんだよ
確かに見えた。髪が腰ぐらいまである中年の女。影が消える瞬間に見えた。
yumi
か、髪が長くて、不気味な女性知らない？
言ってしまった。
yumi
う、な、なんでも、無い
母
由美？
悠人
ちょっと来て
yumi
…
私は悠人に寝室に連れてこられた。
悠人
何があった？
yumi
か、影が…見えた
悠人
影？
yumi
女の人が悠人の後ろに立ってた
悠人
マジ？
yumi
でも悠人が振り向いたらいなくなった
yumi
でもはっきり見た
悠人
どんな？
yumi
髪は結んで無い
yumi
顔は青白くて
yumi
体にアザができてた
悠人
マジかよ
悠人
それは幽霊？
yumi
幽霊にしてははっきり見えた
yumi
なんでだろう
母
由美！一体どうしたの！
yumi
お母さん！ここって訳あり物件？
母
何よ急に
母
いきなりむせるかと思えば変なこと言い出して…
yumi
ここって前、誰が住んでたの？
母
確か…石沢さんっていう人よ
悠人
女の人？
yumi
髪、長い？
母
なんでそんなこと聞くの？
母
確かに女の人だった
母
髪は短かったんじゃないかしら？
yumi
…
悠人
…
yumi
じゃあ…
yumi
いや、なんでもない
母
ご飯食べるんだからリビング来なさいね！
yumi
うん…
悠人
ねえ
yumi
誰なの…かな
悠人
近くにさ、神社あるじゃん
yumi
それがどうしたの
悠人
噂…なんだけど
悠人
霊、出るって
yumi
どんな？
悠人
髪が長い女
悠人
でもその女、もう出ないって
yumi
行ってみよう
ご飯を食べたあとすぐ、私たちはマンションの裏にある神社に駆け込んだ。
yumi
トイレ行く
悠人
わかった
yumi
綺麗…
yumi
でも…
yumi
あのマンションの匂い…
最初に嗅いだ異臭がする
yumi
…？
何故か貝殻が1つ、落ちていた。
yumi
なんでここに？
yumi
海は、ここから随分遠いはずなのに。
どこからか、ミャーと声がした。
yumi
猫？
猫
ミャーミャー！
yumi
か、可愛い…
猫
ミャー！
猫
シャーーー
yumi
この貝殻？
貝殻を床に置いてみた。
yumi
え、とるの？
猫
ニャーン
yumi
行っちゃった…
悠人
おかえり
悠人
なんかあった？
yumi
猫がいた
悠人
ふーん
yumi
これ、神社のトイレだよね？
悠人
うん
yumi
神社は？
悠人
あれ？
yumi
何ここ…
悠人
反対に行った？
yumi
裏に反対なんてないでしょ
yumi
もしやここ、裏じゃないの？
悠人
じゃあどこ…
yumi
見たことも無い
悠人
ねえ、怖い
yumi
私もだよ
悠人
貝殻？
yumi
え？
yumi
あっ…
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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