TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

start

黄side

朝は僕にとって拷問みたいだ。

金属がぶつかる音。 高い笑い声。 遠くで鳴るチャイムの音。

全部が耳の奥を直接殴ってくる。

(来る……)

フー、フー、

僕は昇降口で立ち止まった。

ただ靴を履き替えるだけなのに、 異様に長く感じてしまう。

心臓がうるさい。 すぐにでも押さえ付けたいくらい。

『イヤーマフつけろよ』

頭ではわかってる。 でも、手が動かない。

『またあいつか』 『めんどくさ』

とか言われちゃうから。

ドアの向こうから イスを引く音がした瞬間 視界が歪んだ。

……っ

息が吸えない。 今すぐにでも逃げてしまいたい。

でも、逃げたらまた……

ハッヒュッ……

黄ちゃん?

今日顔色やばいで?

調子悪いか?

入れない……

声が震える、 それだけで情けなくて、 泣きそうになる。

無理しなくていいんやで?

でも……

“できない日”があるだけやろ?

簡単に言うなとも思ったけど、 それ以前に喋る気力すら無かった

教室に入った瞬間、チャイムが鳴った。

キーンコーンカーンコーン

鋭い音がまるで耳を刺してくるような 感覚で飛び込んできた。

っ……、!(耳塞)

カヒュッ ハアッ

もぶもぶ

なに?

もぶもぶ

もう授業始まるよ?

もぶもぶ

大丈夫?

声が重なる。

(やめて、やめて、やめて、)

ヒュッハアッ…カヒュッハヒュ-

呼吸が乱れ、指先が冷たくなってゆく。

黄ちゃん!

保健室!

橙くんの声が遠くで聞こえた。

普通になりたい。 言うことを聞いてくれない身体。 他の子よりも過敏な耳。

でも、思うようには行かなかった。

この作品はいかがでしたか?

48

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚