et
あの…?
名前教えてください!
名前教えてください!
yan
あ、は、はい!
俺の名前はyanです
俺の名前はyanです
つい俺は君に見とれていた
et
yanくん
いい名前!
いい名前!
et
歳近そうだし
お互いタメで!
お互いタメで!
と君は天使のような笑顔を浮かべた
yan
これで拾えたかな…?
et
うん!ちゃんとある!
et
ありがとうね
yan
そんなに本抱えてどうしたの?
そんなに分厚くはないが 10冊くらいはあった
et
あ~暇でね~
ずっと病院いるからさ
ずっと病院いるからさ
et
読書するしかないっていうか~…笑
yan
!!俺もずっと病院住まい
yan
本オススメしたら
読んでくれる?
読んでくれる?
勇気を出して聞いてみた
et
読む読む!
et
私も紹介しちゃおっかな~!!
と健気に笑う君
yan
ちょっと待って
今持ってくる
今持ってくる
et
ここで待ってるね!
近くにあるベンチに腰をかけ 髪を耳にかけた
その時俺はetさんの右腕に ホクロがあるのをみた
yan
…
オススメするとはいえ 何をオススメするんだ…?
女の子って何を読むんだろう
俺はミステリー小説をよく読む
けど読む気になるだろうか?
色々考えながら俺は箱を探っていた
yan
あ…これ…
俺は一冊の本を見つけた
その本は俺が唯一持っている 恋愛小説だった
小さい頃昔一緒に遊んでいた 女の子から貰った本だ
その子はほかの病院に移る 前日に俺に渡してくれた
yan
これ読むかな…?
俺は普段読んでいる本数冊と その本を手に持って
etさんの所へ向かった
そういえばその子も 橙色の髪の毛だったな
俺の初恋だった人
もし会えたらまたもう一度会いたい
301号室の君に