暗く冷たい海に囲まれた国があった
その国は ちいさな ちいさな国だが とてもたくさんの人が住んでいた
何処に居ても肩が当たる様な国だった
だが 皆 我慢をしました
絶対に不満を口にしない様 誰もが口を固く結びました
だけどある日 一人の男が呟きました
" なんで 俺だけ… "
その呟きはとても小さく そのあとの言葉は誰にも聞き取れませんでした
しばらく経った後 今度は男の隣に居た子供が呟きました
" 疲れた "
" 帰りたい "
呟きはどんどん伝染していきました
" あいつが悪い "
" こいつが悪い "
" なんでこんな国に " " 馬鹿 " " アホ " " 消えろ " " 死ね "
そしてその声は とうとう 王様の耳にも入りました
王様は臣下を呼び会議に会議を重ね ある決まりを作りました
『言葉を無くしてしまおう』
人々はとても驚きました 呟きはいつもよりも増えました
すかさず王様は言いました
『私の次に喋った者は 重りをつけて海に沈める』
…
…
人々はまた口を固く結び 国には静さが戻りました
《言葉が消えた日から 約100年後》
M-198.4B
M-152.4G
M-152.4G
M-198.4B
M-152.4G
M-152.4G
M-198.4B
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M-198.4B
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M-198.4B
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M-198.4B
M-198.4B
M-198.4B
M-198.4B
M-152.4G
M-152.4G
M-152.4G
M-198.4B
M-198.4B
M-198.4B
M-152.4G
M-198.4B
M-152.4G
M-198.4B
M-152.4G
《M-198.4B が退出しました》
M-152.4G
M-152.4G
M-152.4G
《M-152.4G が退出しました》
100年経った今も静さを保っていますが人々は幸福にはなりませんでした
どうやら感情を伝えるのに言葉は関係なかった様です
では あの時国王はどんな法律を作ればよかったのでしょう
…
…
余談ですが あの法律が決まった後 海に沈められた者は一人もいなかったそうですが
自ら飛び込んだり 突き落とす者が 後を絶えなかったそうです
…
今もまた 誰かが島の端で静かに 手を震わせているようです
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