あなた
友達の家の話
あなた
いつだかの休日に、友達の家に遊びに行った
あなた
一軒家でかなり大きかったから
私含めて、来た友達みんな、おお〜ってなってた
私含めて、来た友達みんな、おお〜ってなってた
あなた
友達曰く
「前の家がボロかったから、親がこだわって設計図まで描いちゃってさー」
とのこと
「前の家がボロかったから、親がこだわって設計図まで描いちゃってさー」
とのこと
あなた
新築らしく、確かに平均的な家より新しいなって感じがした
あなた
こう、まだ生活感がちょっと染み付いてないな、みたいな
あなた
良いな〜、なんて思いつつ友達の部屋でゲームしたり映画見たりして
あなた
ふと、トイレに行きたくなって、トイレの場所分からんと言うことで、友達に着いてきてもらった
あなた
それで、トイレから帰る道中、なんか変なところに紙切れがガムテープで貼り付けてあった
あなた
A4サイズのノートから適当に破いたんだなって感じの紙切れ
あなた
何か書いてあって、それが裏返しになってガムテープでベタベタに貼られてあった
あなた
なんで裏返しになってるのに、なにか書いてあることが分かったのかと言うと
あなた
余程筆圧が強い人が書いたのか、うっすらと透けていたから
あなた
それでもなにが書いてあるのかははっきりと見えなかった
あなた
「ねえ、なんであの紙貼られてるの?しかもガムテで」と、なんとはなしに友達に聞くと
あなた
「さあ。よく分かんないけど25日に必ず貼らないといけないらしいよ」
という、なんとも他人事のような答えが返ってきた
という、なんとも他人事のような答えが返ってきた
あなた
なんで25日なんだろう、と疑問が湧いてきて、でもなんとなくそこはどうでも良いことのような気がして、部屋に戻ったら紙のこともすぐに忘れた
あなた
そっから一時間も経たないうちにインターホンがなって、友達が、誰が来たのか確認しに行った
あなた
誰だろ、と思って私もこっそり見に行ったら、幼馴染のA君がいた
あなた
なんでいるんだ、と思ったら、親戚の叔母が臨月で、お見舞いに行く、と突発的に思い立ったウチの母が、偶々そこに居たAくんをパシって私に伝言を頼んだらしい
あなた
パシらされたにも拘らず、相変わらず鉄面皮なAくんに、それ断っても良いやつだよ、と思いつつ
あなた
わざわざ伝言しに来てくれたからな、と思って結局その日はAくんと一緒に帰った
あなた
帰るなり母さんが
「アンタたちお見舞い行くよ!」とか言って、特に血縁関係とか無いAくんも何故かお見舞いに行くことになってた
「アンタたちお見舞い行くよ!」とか言って、特に血縁関係とか無いAくんも何故かお見舞いに行くことになってた
あなた
母曰く
「1人も2人も変わんないでしょ!」
とのこと
「1人も2人も変わんないでしょ!」
とのこと
あなた
どういう理屈?
あなた
それに対しても特に文句も言わず着いてきたAくんは、いい加減断るということを覚えたほうがいいと私は思う
あなた
そっから学年が上がって、件の友達とはクラスが離れたことで疎遠になった
あなた
つい最近、ちょっとした用事でその家の近くを通ったから、なんとなく思い出して、見に行ってみたら
あなた
なんも無い売地になってた
あなた
あの日遊んだ友達にその話を振ったら
「誰?そんな子居たっけ?」
と言われてしまった
「誰?そんな子居たっけ?」
と言われてしまった
あなた
無意識のうちに存在しない記憶を作ってしまった
近いうちに頭の病院に行くべきかもしれない
近いうちに頭の病院に行くべきかもしれない