コメント
1件
初コメ失礼しますッッ義炭最高でした😭
⚠️注意⚠️
口調、キャラ崩壊
初心者
ネタバレあるかも
…OK?
義勇
義勇
義勇
何度も あの優しい少年の名を呼んだ。
こんな拙い言葉しか話せない俺を慕ってくれた 愛し子の名を、何度も 何度も 何度も。
炭治郎
しかし、彼は 何も言わず ふにゃりと微笑むだけ。
体をピクリとも動かさず、声すら発しない。
義勇
義勇
絶望という暗闇が目の前に ありながらも、笑みを消さない愛おしい彼を手放しはしないと手を強く握る。
幼子のように、行かないで と縋りながら。
しかし、それを神は許しはしない。
それは、炭治郎が横たわる血の海が物語っていた…
義勇
義勇
俺の手を握る力がどんどん 弱くなり、そっと炭治郎は目を伏せる。
それでも、俺は 炭治郎を呼び続けた。
自分の声も掠れてきており、表情もかなり情けない事だろう。
そして、そんな自分を困ったようにそして宥めるような表情を しながら 口を動かす。
それは 何かを伝えようとしているようで、
聞きたいけど、まるで 最期のようで聞きたくなくて。
けれど確かにその口は…
おやすみなさい また来世
今日も今日とて キメツ学園へ行く前に 竈門のパン屋へ行く。
いつもと同じ パンの香ばしい香りにそっと頬を緩ませる。
炭治郎
そして同じく毎日聞いている ある少年の声。
義勇
義勇
彼は自分が通う キメツ学園の生徒であり、この竈門パン屋の息子でもある。
彼とはつい最近 入学式で会ったばかりで、初対面なのに名前呼びされて驚いたのを覚えている。
でも 何故か懐かしく感じられて。
生徒と教師という関係上 咎めてはいるが、どうも 呼ばれると 嬉しいような、くすぐったい気持ちになる。
炭治郎
それを鼻がいい体質からか気づいているようで、謝りながらも顔は満面の笑みを浮かべている。
それが どこか悔しくて、コツッと頭を小突く。
炭治郎
それに驚いた炭治郎が抗議してくる。
しかし、痛いと言ったのは 反射であり あの石頭にダメージを食らわすことは出来なかっただろう。
……逆にこっちが痛かった。
そんな事 さえも察したようで、
炭治郎
と ふふん と鼻をならしている。
本当に便利な鼻だ。
次は頭でなく 鼻をつまんでやった。
炭治郎
義勇
義勇
炭治郎
炭治郎
炭治郎
時計を見た炭治郎も慌て始め、会計を素早くこなす。
炭治郎
炭治郎
そう言って 見送ってくれた炭治郎に、
義勇
と言ってしまったが、それに反して頬は緩むばかりだ。
だからなのか、この時の自分は 去り際の炭治郎の 悲しそうな表情に気づかなかった。
自分だけ ぬるま湯の幸せに浸かって忘れていた。
それは 愛おしいものを見るような、切ない表情で…
炭治郎
炭治郎
彼の独り言は、誰にも届かなかった…