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ラージュ

ああ

ラージュ

じゃあ、当日の夜の7時に

ラージュ

正門で待ち合わせで

ラージュ

ありがとう

ラージュ

楽しみにしてるよ

ニヤリティー

(私も楽しみにしてる)

ニヤリティー

(この間つけていたペンダントをかけていくから)

ニヤリティー

(それが目印で)

ラージュ

ああ、わかったよ

ラージュ

あの青いペンダントな

ニヤリティー

(じゃあ、またね)

ラージュ

ああ

ピッ

クローバリヤ

よかったな

ラージュ

ああ

クローバリヤ

で、本人にはいつ本当の事を言うんだ?

ノイラグザ

そうそう

ベリキュレア

そうですよ

ラージュ

お前らいつの間に

クローバリヤ

どうせ伝えるんだから良いだろ?

ラージュ

まあ、そうだな

ラージュ

ちょうど良かった

ラージュ

頼みたかった事があるしな

ラージュ

オレが門の前で待ってる訳には行かない

ラージュ

だから、お前ら頼む

ラージュ

門まであいつを迎えに行って

ラージュ

オレの所まで連れてきてほしい

ラージュ

目印に鎖が銀色で歯車が描かれた青色のペンダントをつけてる

ラージュ

だから

ノイラグザ

落ち着け。ラージュ

ラージュ

オレは気づけばかなり早口になっていた

三人は落ち着いた表情でオレを見た

ベリキュレア

もちろん、協力いたします

ノイラグザ

だから、必死にならず落ち着いてくれ話してくれ

ノイラグザ

オレらはお前の味方だ

ラージュ

・・・ありがとう。お前ら

<同日の夜>

<ハース邸、ニヤリティーの部屋にて>

フィリエー

うーん

舞踏会に着るドレスをフィリエーが選んでくれていた

近くにはリアスもいてドレスを持ってくれている

ハスタリアス

すみません

ハスタリアス

持ち手にしかなれなくて

ニヤリティー

大丈夫

ニヤリティー

ありがとう。リアス

ハスタリアス

きっと良い日になりますよ

ニヤリティー

そうだと・・・

ニヤリティー

・・・いいな

フィリエー

黒かなー

フィリエー

アクセはペンダントだけかな?

フィリエー

いや、イヤリング

フィリエー

んー、いらないかな?

フィリエー

メイクは少し!

フィリエー

仕事の時とは別の印象にしないと!

フィリエー

無くても全然かわいいし

ニヤリティー

ライヤーと会ったときはメイクしてなかったしね

ガチャ

ハスタリアス

あ、ウルゼイア

リアスの言うとおり

まだ事情を伝えていないウルゼイアが入ってきた

ハスタリアス

お疲れ様です

フィリエー

長かったわね

フィリエー

大変だった?

ウルゼイア

(うん、まあね)

ウルゼイア

(・・・何してるの?)

ニヤリティー

えっと・・・

ニヤリティー

これは・・・

フィリエー

舞踏会の準備

ウルゼイア

(・・・はあ?)

ニヤリティー

あのね、私

ニヤリティー

明後日の舞踏会に誘われたの

ウルゼイア

(誰に?)

ニヤリティー

この間、脱走して時に知り合った人

ウルゼイア

(行く気なの?)

フィリエー

いいじゃない

フィリエー

その日の夜は仕事ないんだし

ハスタリアス

きっと楽しいですよ

ハスタリアス

お城の舞踏会は盛大ですから

ウルゼイア

(ねえ、ちょっと待って!)

ウルゼイア

(ニヤリティー自分の立場わかってる?)

ウルゼイア

(危険だし、ナタリア様が知ったら・・・)

ウルゼイア

(フィリエーにリアスだってわかってるでしょ?)

ウルゼイア

(何で止めないの!?)

フィリエー

私たちは自分の意思で

フィリエー

今、彼女の花としてここにいる

フィリエー

国を裏切るような行為に加担しているとわかっていながらも

フィリエー

彼女の側に居る

フィリエー

私たちは支えることも

フィリエー

逃げることも出来るわ

フィリエー

でも!!

フィリエー

彼女は

フィリエー

ニヤリティーは選べないのよ

フィリエー

自分の生き方を

フィリエー

自分の意思で選べない

フィリエー

幼い頃からずっとナタリアとして生かされてた

フィリエー

私は彼女の幸せを

フィリエー

彼女自身で選ばしてあげたいの

フィリエー

あなたが心配する気持ちもわかる

フィリエー

でも、それだけが出来る事じゃ無いはず

フィリエー

あなただってわかってるはず

ウルゼイア

・・・

ウルゼイア

(リアス)

ハスタリアス

「幸せを掴む権利がある」と

ハスタリアス

私は言われました

ハスタリアス

それはニヤリティーにもあると

ハスタリアス

無い人などいないと思います

ハスタリアス

幸せを掴むのが難しいなら

ハスタリアス

私は、手伝いたい

ハスタリアス

私に出来ることは何でもします

ウルゼイア

・・・

「その人を思う心を忘れなければ」

ウルゼイア

(ニヤリティー、行きたいの?)

ニヤリティー

・・・

ニヤリティー

生まれて初めて恋をしたの

ニヤリティー

彼と過ごした日々を今でも忘れない

ニヤリティー

私は舞踏会の次の日には

ニヤリティー

ベネンダーラのナイラン家の所に

ニヤリティー

国境を越えて行かなきゃならない

ニヤリティー

不法に国境を越えれば

ニヤリティー

もう二度とこの国には戻れない

ニヤリティー

あと一度だけで良い

ニヤリティー

一度だけでいい

ニヤリティー

夢が見たいの

ニヤリティー

彼と踊りたいの

ニヤリティー

彼と同じ時を過ごしたいの

ウルゼイア

・・・

クルッ

ウルゼイアが踵を返してドアの方へ向かう

ニヤリティー

ウルゼイア

ウルゼイア

・・・

ウルゼイア

(歩いてお城に行くつもり?)

ニヤリティー

え?

ウルゼイア

(馬車の手配を内密にしてくる)

ウルゼイア

(終わったら戻るよ)

ニヤリティー

ありがとう!

ウルゼイア

(うん)

ウルゼイアがもどってきて

それから舞踏会の準備は順調に進んだ

ウルゼイア

(うん、これがいいね)

フィリエー

さすが、ニヤリティーの秘書

ウルゼイア

(身支度も私の仕事だからね)

ニヤリティー

ありがとう

ニヤリティー

・・・あのさ。フィリエー

フィリエー

何?

ニヤリティー

実は用意してほしい物があるの

フィリエー

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