愛してほしいは隠し味。

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

あれ、何も降ってこない

見回しても、なんも。

写真?

なんでｯ、悠くんが女の人と 手、繋いでるの、⁉︎

うそやｯ、うそやうそやｯｯ！

悠くんに限ってｯ、 そんなことｯ…

そんなことｯ…

もし…

もしこれがほんまやったら、？

悠くんがほんまに思っとったら、？

なら、僕はどうすればええん、

唯一僕を知ろうとしてくれた。

悠くんが大好きや。

でもｯ、

そんな大好きな悠くんは。 僕の事を好きだと言ったか?

僕の話を聞きながら、

僕に話を聞きながら、

どうでもいいなんて 思っとったかもしれん。

うざいとかｯ、 思っとったんかもしれんｯ

僕がｯ、仲がいいってｯ、 勝手に決めつけとったｯ、

だけかもしれんｯ、！

あれから、何時間とたった。

学校を抜け出して正解だ。

あいつらをみるだけで 吐きそうになるｯ

悠くんのことを思い出すたびに 苦しくなるｯ

この先の事を考えるだけで 死にたくなるｯ

でもｯ、きっと僕を 愛してくれる人がいる、！

僕を見てくれる人がいるｯ、！

巡り合ってないだけでｯ

案外そばにいるのかもｯ

だからｯ、だから生きなくちゃｯ

先生が連絡したんか、

それともあいつらがちくったか、

どっちにしろ、今を乗り越えなきゃｯ

取り敢えず、ここは嘘をｯ

これでなんとかなってくれないかな、

もういい、？

もういいって、どうゆうこと、？

僕、もう戻れないの、？

僕、もう役立たずなの、？

“誰にも愛されない”

ﾌﾞﾂｯ

あれ、

なんで僕、こんなに この人達に執着してんだろ、

なんで、

なんでｯ、

なんで、？

なんで僕ってｯ、 こんなにｯ、？

ﾋｭ、

ｶﾞﾁｬﾝｯｯｯ！！！

怖かった。

もう2度と視界に入れたくなかった。

だから

スマホを持つ手を大きく振り上げて

スマホを地面に叩きつけた。

粉々になったガラスと

粉々になった中身。

戻らない会話と

消え去った思い出。

別に消えても、壊れてもよかった。

だって

もういらないんだもん。