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あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
私には、大好きな両親がいた。
桜(幼少期)
早乙女 輝
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
早乙女 輝
そう言って2人は桜の頭を撫でる。
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 輝
大蛇
早乙女 輝
早乙女 輝
3歳の時。体が莫大な霊力に耐えられず、頻繁に高熱が出ていた。
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
扉がガチャっと開き、輝が入ってくる。
早乙女 輝
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
星型の小さな入れ物の蓋を開ける。
早乙女 沙耶
早乙女 輝
あめ(主)
早乙女 輝
目を閉じて感覚で手を動かす。
早乙女 沙耶
沙耶が桜の「核」となる部分を、器に移しすぐ蓋をする。
早乙女 沙耶
あめ(主)
星型の器が、蒼く淡く光っている。
早乙女 沙耶
早乙女 輝
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
大蛇
早乙女 沙耶
早乙女 輝
2人は桜を挟むように布団に入り、そのまま眠りにつく。
翌朝7時。
桜(幼少期)
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
早乙女 輝
桜(幼少期)
早乙女 輝
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 輝
早乙女 沙耶
沙耶が桜の核を入れた器に、丈夫な紐を結びつける。
そして、それを桜の首にかける。
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
早乙女 輝
大蛇
早乙女 輝
大蛇
早乙女 沙耶
大蛇
桜(幼少期)
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
元気に部屋を出ていく桜。
早乙女 輝
早乙女 沙耶
こうして、私は熱に浮かされる事も無くなった。
幼稚園に入園したての時、友達ができた。
人見知りだった私に、唯一喋りかけてくれた子。
あめ(主)
如月 蒼空
桜(幼少期)
如月 蒼空
桜(幼少期)
それからは、家が意外と近かったこともあり、幼稚園ではほぼその子と話していた。
ある日、叔父(父親の弟)が家に来た。
どうやら両親が仕事でいない時は、叔父に私の世話を任せることにしたらしい。
あめ(主)
叔父さん
桜(幼少期)
叔父さん
早乙女 輝
早乙女 沙耶
叔父さん
叔父さん
大蛇
桜(幼少期)
早乙女 輝
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
そう言って輝、沙耶、大蛇は家を出た。
叔父さん
桜(幼少期)
叔父さん
桜(幼少期)
あめ(主)
桜(幼少期)
両親どちらも仕事が入った時、よく父方の祖父母の家に預けられ、霊の祓い方などを教わっていた。
でも祖父母も仕事をしている。だから叔父が呼ばれたのだろう。
叔父は、最初はいい人だった。でも、1ヶ月程経つと違和感が芽生えてくる。
……叔父が、私の体を触ってくるようになった。
叔父さん
桜(幼少期)
叔父さん
桜(幼少期)
私は、自分が何されてるかを言えなかった。
……怖かったから。
「言ったら痛いことする」って言われてたから。
早乙女 輝
大蛇
大蛇
叔父さん
桜(幼少期)
早乙女 輝
叔父が桜の方を向いて睨む。「言うな」とでも言うように。
桜(幼少期)
早乙女 輝
早乙女 輝
叔父さん
早乙女 輝
叔父さん
叔父さん
桜(幼少期)
「もう来ないでほしい」なんて、言えるわけが無かった。
……皆の前では、普通に良い人なんだ。
そんな私の思いは、どうやら幼稚園でも出ていたみたい。
如月 蒼空
如月 蒼空
桜(幼少期)
桜(幼少期)
如月 蒼空
如月 蒼空
桜(幼少期)
……表では元気を演じる。
裏では「きもちわるいこと」をされる。
その「きもちわるいこと」が、どんどんエスカレートしていった。
……服を脱がされて、写真を撮られるようになった。
桜(幼少期)
桜(幼少期)
叔父さん
桜(幼少期)
まだ小さい私が、大人に抵抗なんて出来るはずもなく。
ただ日々が過ぎていった。
ある日、大蛇と2人の時に聞かれた。
大蛇
大蛇
大蛇
桜(幼少期)
桜(幼少期)
大蛇
桜(幼少期)
その日から後も、どんどんエスカレートしていった。
とうとう私は、限界を迎えた。
蒼空の家の部屋でのこと。
如月 蒼空
如月 蒼空
桜(幼少期)
如月 蒼空
私は、この子なら大丈夫だろうと、全て話した。
桜(幼少期)
如月 蒼空
如月 蒼空
落ち着くまでしばらく、背中を撫で続けてくれた。
同い年の幼稚園児とは思えないほど、安心感があった。
如月 蒼空
桜(幼少期)
如月 蒼空
桜(幼少期)
桜(幼少期)
如月 蒼空
桜(幼少期)
如月 蒼空
私は、自分の親に言うくらいなら、と、蒼空の提案に賛成した。
数日後。両親からお話があった。
沙耶と輝が桜の事を優しく抱きしめる。
早乙女 沙耶
早乙女 輝
早乙女 輝
桜(幼少期)
大蛇
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
そう言いながら、両親は私を抱きしめて撫で続けてくれた。
大蛇はずっと傍にいてくれた。
後日、蒼空の家にて。
桜(幼少期)
桜(幼少期)
如月 蒼空
桜(幼少期)
桜(幼少期)
部屋のドアがノックされる。
蒼空のお母さん
如月 蒼空
ドアが開き、蒼空のお母さんが入ってくる。
蒼空のお母さん
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜(幼少期)
蒼空のお母さん
蒼空のお母さん
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜(幼少期)
蒼空のお母さん
蒼空のお母さんも優しい人だった。
やっと、「普通」に戻れる、そう思った。
小学1年生になって少し経ったある日のこと。両親と散歩をしていて、蝶を追いかけて走ったらはぐれてしまった。
入り組んだ路地裏をうろうろしていると、なんだか不思議な人がいた。
桜(幼少期)
見るとその人は、呪霊を「取り込んで」いるように見えた。
けれどまだ小さかった私は、「取り込んでいる」ということが分からず。
夏油 傑
桜(幼少期)
桜(幼少期)
夏油 傑
桜(幼少期)
夏油 傑
夏油 傑
夏油 傑
桜(幼少期)
夏油 傑
桜(幼少期)
桜(幼少期)
夏油 傑
夏油 傑
そのまま私は「すぐるおにいちゃん」と一緒に路地裏を出た。
夏油 傑
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
夏油 傑
早乙女 沙耶
早乙女 輝
早乙女 輝
夏油 傑
桜(幼少期)
そう言って私たちは「すぐるおにいちゃん」とさよならした。
……もう1回会いたいな。
そこからの暮らしは、「普通」で幸せだった。
……けれど、「普通」なんて簡単に壊れる。
あの日、あんな事が無ければ。
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
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