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あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
何がいけなかったのだろう。
小学2年生。
あまり皆に知られていなかった、とても桜が綺麗な場所に行った、ある春の日。
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 輝
桜(幼少期)
大蛇
そうして桜達は、近くにシートを広げてお花見をし始める。
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 輝
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
本当なら、この日はお花見をして幸せに一日を終えた。
……はずだったのに。
桜(幼少期)
早乙女 輝
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜が、木の影を指さす。
桜(幼少期)
早乙女 沙耶
早乙女 輝
早乙女 輝
早乙女 輝
大蛇
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
木陰に向かっていく輝と大蛇。
早乙女 輝
早乙女 輝
早乙女 輝
輝が術式を言い終わる前に、霊の影から人型の呪霊が2体出てきた。
あめ(主)
あめ(主)
早乙女 輝
すぐ輝は後ろに下がる。
早乙女 輝
桜(幼少期)
早乙女 輝
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
桜(幼少期)
沙耶もすぐに輝の元へ行く。
早乙女 沙耶
沙耶の詠唱が終わると共に、呪霊の身動きが取れなくなった。
呪霊
呪霊2
早乙女 輝
早乙女 輝
桜(幼少期)
呪霊
早乙女 沙耶
そこからの会話は聞こえなかった。
呪霊3
両親を眺めていた私に、突然「グサッ」と何かが刺さる感触が走り、激しい痛みが込み上げてきた。
桜(幼少期)
見ると刀のようなもので腹部を刺されていた。
呪霊
早乙女 輝
2人が後ろを向いた時目に入ったのは、うつ伏せで倒れている桜の姿だった。
早乙女 輝
早乙女 沙耶
大蛇
桜のペンダントの光が、消えかけている。
3人が桜の方に駆け寄る。
早乙女 輝
……私はそこで意識を失った。……いや、死んだのだ。
早乙女 輝
早乙女 沙耶
大蛇
早乙女 輝
早乙女 輝
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
大蛇
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
早乙女 輝
沙耶はその場の呪霊の動きを3体とも封じ、大蛇は呪霊に素早く近づいて噛み付こうとし、輝は桜に「死者蘇生」を行った。
……「死者蘇生(リサシテーション)」。相手の死後10分間の間に発動すると、蘇生が可能な技。傷の半分は反転術式で治し、半分は自分が肩代わり。
……自分の魂を削って、命を吹き込む技。一生に1度しか使えない。
これが私の、「早乙女家」の最後の技。
……私が1番、大嫌いな技。
早乙女 輝
早乙女 輝
早乙女 輝
呪霊
呪霊
あめ(主)
あめ(主)
輝の手が淡く光り、桜の傷が治っていく。
早乙女 輝
呪霊4
その時、別の特級呪霊が出てきて、輝の心臓を貫く。
早乙女 輝
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
4体目も縛る。
早乙女 輝
その時、桜が息を吹き返した。意識は無いまま。
桜(幼少期)
早乙女 輝
輝が最期の力で、2体目を殺す。
早乙女 輝
輝が倒れた。……いや、死んだ。
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
大蛇
大蛇の背中に翼が生えて、桜を乗せる。
大蛇
早乙女 沙耶
大蛇が飛び立っていく。
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
沙耶が涙を流しながら言う。
早乙女 沙耶
そうして「3体目の呪霊だけ」が、何かに押しつぶされて封印される。
早乙女 沙耶
呪霊4
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
あめ(主)
あめ(主)
沙耶の領域展開の中。
早乙女 沙耶
呪霊4
呪霊4
その瞬間、呪霊の体がどろどろに溶ける。
早乙女 沙耶
呪霊4
早乙女 沙耶
早乙女 沙耶
あめ(主)
早乙女 沙耶
呪霊4
呪霊4
液体だった呪霊が瞬間移動し、人型の姿で沙耶の肩に触れる。
早乙女 沙耶
呪霊4
呪霊4
その瞬間、沙耶の上半身が吹き飛び、領域が壊れる。
呪霊4
呪霊4
呪霊4
呪霊4
そう言って姿を消した。
……この場には、輝と上半身の無くなった沙耶の死体が残っている。
大蛇が輝の父親、母親の家に着いた時。
大蛇
少しすると、奥からお婆さんが出てくる。
早乙女 小春
早乙女 小春
大蛇
早乙女 小春
早乙女 小春
大蛇
早乙女 小春
《大蛇が小春に何があったか説明。》
大蛇
大蛇
早乙女 小春
小春が泣きながら言う。
早乙女 小春
その時、奥から今度はお爺さんが出てくる。
早乙女 学
早乙女 学
早乙女 学
早乙女 小春
早乙女 学
早乙女 小春
早乙女 学
あめ(主)
桜(幼少期)
大蛇
桜(幼少期)
起き上がる桜。
桜(幼少期)
桜(幼少期)
大蛇
早乙女 学
早乙女 小春
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜の声は微かに震えている。
この時、私は少しだけ分かった。……分かってしまった。「あぁ、死んじゃったんだな」って。
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜(幼少期)
桜(幼少期)
大蛇
大蛇
大蛇
小春が黙って首を振る。
「期待させてはいけない」とでも言うように。
桜(幼少期)
……自分と同じ名を持つ花が、美しく咲き誇った日。……両親が亡くなった。
私はこの時、強く願った。
何よりも強く、「両親に会わせてくれ」と。もう一度、あの声が聞きたい、あの温もりを感じたいと。
……それが、更なる悲劇を生むとも知らずに。
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
あめ(主)
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