おんりー
んっ、んん......

ドズル
あっ、起きたぁ!!

おんりー
うわぁっ?!?!

ドズル
あぁ、ごめん.....

おんりー
えっ、はっ、あ、いや......

ぼん
ん、起きたか?

ドズル
うん!

おんりー
え、あの.......?

おんりー
今って......

めん
今はもう放課後だよ

おんりー
めんっ......?!

おらふくん
少しは体調もよくなった?

おんりー
おらふくん?!

おんりー
ていうか、そっか....もう放課後か..........。

ねこおじ
みなさん。保健室ではもう少しお静かに.....あ。

ねこおじ
おはようございます。おんりーくん。

おんりー
お、おはようございます....?

ねこおじ
顔色は結構ましになりましたね。

ドズル
.......ねこおじ先生。

ねこおじ
........!

ねこおじ
わかってますよw

ねこおじ
それでは、また来ますね。

ドズル
......ありがとうございます。

おんりー
ぁ.......

ドズル
おんりー。

おんりー
........っ。

ドズル
.........。

ドズル
......おんりーはさ。

おんりー
.......っ。

ドズル
僕とぼんさんが今までにないくらい大喧嘩した時のこと、覚えてる?

おんりー
.........っえ?

ドズル
僕とぼんさんがすれ違っちゃって、それで大喧嘩した時の。

おんりー
え、あ、えと.....

おんりー
も、もちろん。覚えてます。

ドズル
最初は本当に些細なことだったのに、すれ違って、食い違って.....

ぼん
結局、お互いに口聞かなくなって......

おらふくん
The 険悪ムードって感じでしたもんね!w

めん
あれはやばかったっすw

ドズル
あはは....ごめん.........w

ぼん
.....そんなとき。

ぼん
真っ先に仲直りさせようとしてくれたのが、おんりーだった。

ドズル
なんにも事情を知らないのに、僕ら2人だけで話し合わせようとしてくれたり

ぼん
お互いの相談にのってくれたり

ドズル
最初は、「詳しいことも知らないのに、いい加減なことしないでよ.....」なんて、思ったこともあったな.......w

おんりー
..........っ。

ぼん
........でも。

ぼん
そのおんりーのおかげで、お互いがお互いの勘違いに気づくことが出来た。

おんりー
.........!

ドズル
それだけじゃない。

ドズル
おんりーは、みんなの意見が食い違って言い合いになった時も、真っ先に止めようとしてくれた。

めん
みんなの意見を綺麗にまとめて、みんなが納得できるような意見を出してくれた。

おらふくん
おんりーがいなかったら、僕たちは離れ離れになってたかもしれない。

ぼん
ありがとう。おんりー。

おんりー
........っ!

鼻の奥がツンと痛くて、気を抜いたら泣いてしまいそうだった。
おらふくん
だから......な?

おらふくん
自分だけが劣ってる、なんて言わんでや....。

おんりー
おらふくん......。

ぼん
俺たちは、みんなで一つだ。

ぼん
すれ違ったり、意見が食い違って喧嘩しても。

おんりー
ぼんさん......。

めん
俺たちに遠慮なんてしなくていい。

めん
助けて欲しいなら「助けて」って言ってよ。

おんりー
め、んっ.......

ドズル
昔から、おんりーは1人で溜め込んじゃう子がったよね

ドズル
もちろん、それはおんりーが優しい事の証だし、いいことでもあると思う。

ドズル
でも、それでおんりーが苦しい想いを強いられるなら、僕らは望まない。

おんりー
ドズ、さっ......

なんて言えていたら、少しはマシになったのかもしれない。
おんりー
......みんなに言っちゃったら、もっと酷いことをされると思った。

ドズル
........。

おんりー
みんなにも、酷いことをされるんじゃないかって.....。

おんりー
でも、みんなが俺を想ってくれてるのに....

おんりー
俺は、その想いに応えられなかった.....。

おんりー
それが、苦しくてっ......!

おらふくん
おんりー.......。

おんりー
でも、助けを求めればみんなにも被害が出る.....

おんりー
........俺は。

おんりー
みんなが好きです。

ドズル
.........っ!

おんりー
みんなが大切だし

おんりー
みんなを想っていたい。

おらふくん
......うん。

めん
おんりーが俺たちのことを想ってくれてることは、十分わかってる

めん
でも、それでも!

めん
おんりーが想ってくれてるのと同じくらい、俺たちもおんりーを想ってる。

おんりー
..........!

ぼん
少しは俺らを信じてくれよ。

おらふくん
なんでも1人で抱えようとするのがおんりーの悪いとこやで.....!

めん
いつもいつも、おんりーばっかり我慢してる。

ドズル
少しは大人に頼りなさい。

ぼん
そうだぞ〜!

ぼん
ここにとっても頼りがいのある立派な大人がいるじゃないか!

ドズル
あぁ、僕のことですよね

ぼん
俺のことです〜!

おらふくん
え?

ぼん
え?

めん
え......

ぼん
え???

ドズル
はいはい。

ぼん
え

おんりー
んふっ......

おらふくん
........!

おんりー
はははっwww

めん
おんりー.......!

ドズル
ほら、ぼんさんがふざけたこと言ってるからおんりー笑ってますよ?

ぼん
エ?

ねこおじ
そろそろよろしいですか?

おらふくん
あ、ねこおじ先生!

ねこおじ
おんりーくんの体調を見たいんだけど、いいかな?

おんりー
はい、大丈夫です.....!

ドズル
それじゃ、僕たちはおんりーの荷物でも持ってこよっか

おんりー
あ、いえ、お気遣いなく....

おらふくん
いいからいいから!

めん
俺たちがやりたいの。

ぼん
頼れって言っただろ?

おんりー
........!

おんりー
わ、わかりました....

おんりー
お願いします......

おらふくん
そんじゃまたね〜!

おんりー
ば、ばいばい.....!

ねこおじ
さてと.....

ねこおじ
体調はどうですか?

おんりー
だいぶいい感じです....!

ねこおじ
それはよかった!

おんりー
.........。

どうしてこの人の笑顔は、こんなにも暖かくて穏やかなのだろう。
ねこおじ
最近ずっと眠れてなかったんじゃないですか?

おんりー
そ、そうですね.....

ねこおじ
寝れないからってゲームしてたりは?

おんりー
そ、そうですね.....w

ねこおじ
だめですよ!

おんりー
ごめんなさい.....

ねこおじ
少し目の下引っ張りますね

おんりー
は、はい.....

ねこおじ
ん〜......

ねこおじ
鉄分が不足してますね.....

ねこおじ
貧血気味ですね?

おんりー
えっ、はい.....!

おんりー
あ、あの......

ねこおじ
ん?なにか気になることがありますか?

おんりー
いや、体調のことじゃなくて....

ねこおじ
.......?

おんりー
ち、近い....です........

ねこおじ
.............はっ!!

ねこおじ
す、すいません!

ねこおじ
そんなつもりはなくて!

ねこおじ
ただほんと!おんりーくんの体調を見ようと思って!

おんりー
わ、わかってますって.....w

ねこおじ
と、とりあえず!

ねこおじ
おんりーくんは鉄分のある食べ物を重点的に摂ってください!

おんりー
わかりました....w

ねこおじ
.......それと。

ねこおじ
過度なリストカットは控えてくださいね。

おんりー
..........っ?!

ねこおじ
誰しもストレス発散は大事です

ねこおじ
ストレスが人間に与える影響は大きく

ねこおじ
最悪命に関わることがある。

ねこおじ
..........昔、同じような人がいたので。

おんりー
え........?

ねこおじ
ともかく!

ねこおじ
ストレス発散の方法は人それぞれで、大事ではありますが

ねこおじ
ストレス発散で命に関わってしまっては、元も子もないですよ。

おんりー
.......はい。

おんりー
あの.....

ねこおじ
はい?

ねこおじ
どうしましたか?

おんりー
さっき、昔同じような人がいたって.....

ねこおじ
え、あぁ、いや.......w

おんりー
.........!

そして、相手にそれ以上立ち入らせないようにバリケードを張り巡らせる
おんりー
.......すいません。

ねこおじ
へっ......

ねこおじ
あ、いえ.....

ねこおじ
こちらこそ、すいません....

おんりー
...........。

ねこおじ
............。

ねこおじ
.....これは、独り言なんですけど。

おんりー
..........?

ねこおじ
昔.....。

ねこおじ
自分がまだ、中学生だった時のこと。

ねこおじ
...........っ。

おんりー
あの.......

おんりー
無理、しなくても......

ねこおじ
........いえ。

ねこおじ
これは、自分にも必要なことなので。

ねこおじ
........ふぅ〜。

ねこおじ
あの時はまだ、将来のことがまだわかってない頃でした。

ねこおじ
やりたいこともなくて。

ねこおじ
でも、将来への選択は刻一刻と近づいてくる。

ねこおじ
のんびりと、しかし着々と焦りを積もらせてただけ。

ねこおじ
........そんな時でした。

ねこおじ
当時、1番仲の良かった親友....と、私は思ってます。

ねこおじ
幼馴染で、親同士も仲良くて

ねこおじ
どこに行っても、何をしても一緒でした。

ねこおじ
お互い感性が似ていて

ねこおじ
相手の提案や考え方に違和感を覚えることがほとんどありませんでした。

おんりー
.........!

ねこおじ
......その親友が。

ねこおじ
中学生に上がってから、様子がおかしかったんです。

おんりー
様子......?

ねこおじ
はい。

ねこおじ
中学生になって、友人関係が広がると同時に

ねこおじ
私は彼のことを置き去りにするようになりました。

おんりー
置き去り......

ねこおじ
.........。

ねこおじ
彼は昔から、少人数で陰ながらに楽しむのが好きな人でした。

ねこおじ
けれど、私は違った。

ねこおじ
唯一、彼と違っていたところでした。

ねこおじ
それでも、今まではそんなに支障がなかったんですけど。

ねこおじ
......そして。

ねこおじ
日に日に空いていく私と彼の距離に、私は気づけなかった。

ねこおじ
私は、彼とは相変わらず仲良くできていると、そう思っていた。

おんりー
.........。

ねこおじ
......いつからか、彼は学校に来なくなりました。

おんりー
えっ........

ねこおじ
親も心配して

ねこおじ
もちろん、私も心配でした。

ねこおじ
......彼が学校に来なくなって、約1年ほど経った時。

ねこおじ
その知らせは、突然で

ねこおじ
現実味がなくて.....。

おんりー
知らせ、ですか?

ねこおじ
..........。

ねこおじ
親友が。

ねこおじ
誰よりも一緒で、大切だった親友が......。

ねこおじ
........亡くなったん、です。

おんりー
.........っ?!

ねこおじ
......親友の母曰く

ねこおじ
部屋は血まみれで

ねこおじ
親友は右手首には刺し傷

ねこおじ
絆創膏や包帯が巻かれていたそうで

ねこおじ
親友は左利きでしたので

ねこおじ
おそらく、リスカしていた所そのまま血管をグッサリと

おんりー
.........。

ねこおじ
一応止血しようとしたところ、止められず

ねこおじ
親友も予知のできないものだったのでしょう。

ねこおじ
遺書もなく、遺言もありませんでした。

おんりー
そう、なんですか.......。

ねこおじ
.......最後に、聞きたかったな

ねこおじ
......彼は、私の事を好きでいてくれたのでしょうか。

ねこおじ
私は、彼のこと.......。

おらふくん
おんりー!!

おんりー
はぇっ......?!

ドズル
おらふくん、おんりーびっくりしちゃうでしょ?

おらふくん
はぁ〜い.......。

めん
体調はどう?

おんりー
大丈夫だよ。

ぼん
荷物持ってきてやったぞ〜

おんりー
ありがとうございます....

ドズル
恩着せがましいですよ

ぼん
はぁ〜?良くないですか〜!

ドズル
おんりーが責任感じちゃうでしょ!

ぼん
遊びだもん!

ドズル
それを決めるのはおんりーでしょ!

めん
ま、まぁまぁ........

ぼん
ほら、めんもドズさんが悪いって言ってます!

めん
は?

ドズル
ついに耳までやられました?

ぼん
は?

ドズル
は?

おらふくん
え、あの、え......?

ねこおじ
........おんりーさん

おんりー
.......?どうしました?

ねこおじ
さっきの話は.....

おんりー
大丈夫です。

おんりー
わかってますよ。

ねこおじ
.......!

おんりー
誰にも言わないですよ。

ねこおじ
あ、ありがとうございます、ほんと.....

おらふくん
お、おんりー......!

おんりー
ん?

おらふくん
みんなが喧嘩してるよ〜!

おんりー
あらら〜.......。

ぼん
元はと言えばドズさんが!

ドズル
ぼんさんじゃん!

ぼん
めんかもしれないでしょ!

めん
はぁ?!

めん
俺関係ないでしょ!

おらふくん
..........。

おらふくん
みなさん?(圧)

ドズル
ひぇっ........?!

おらふくん
おんりーがストレスに感じたらどうするんです?

ぼん
す、すんまそん.....

おらふくん
あ?

ぼん
す、すすすすいません!!

おらふくん
喧嘩するならお外でどうぞ

めん
いや.....

めん
すいません......

おらふくん
よろしい。

ねこおじ
みなさん。

めん
あ、先生

ドズル
どうしました?

ねこおじ
もう今日は遅いので....

ねこおじ
早く帰らないと、親御さんが心配するのでは?

ドズル
たしかに.....。

おらふくん
え〜......

ぼん
俺は今日バイトねぇしな〜

めん
俺は......

めん
あ、今日家族で外食の日だ

おんりー
俺は今日親遅い日だな〜

おらふくん
あ!じゃあおんりー!

おんりー
ん?

おらふくん
今日僕んちでご飯食べてこうや!

おんりー
え、いいの?

おらふくん
当たり前やん!

ねこおじ
...........懐かしいな。

ねこおじ
羨ましい、なんて言ったら失礼に思われるかな....。

ねこおじ
ねぇ、_____。
