君 を キ ラ イ に な れ た ら

そん...な...

秋紀さんは俺の事を忘れてしまうのか...?

今までの思い出は...無かった事に なってしまうのか...?

それから毎日 病室へ行った

でも...起きる気配なんて全くなくって

もう既に死んでしまったんじゃ ないかって思った

それでも...微かな希望を信じた

もうすぐで...医者が言ってた1週間が 経とうとしている＿＿

本当に...泣きそうになった

このまま医者を呼べば 秋紀さんの願いを叶えられない

でも呼ばなかったら...秋紀さんが このまま死んでしまいそうで...

秋紀さんは苦しそうな

でも解放されたような... 満足したような顔をして

息を止めた

何もかも...頭が真っ白になった

もう...秋紀さんを誰か幸せにして やって下さい...

それでも...秋紀さんが 俺を憶えていた事が

俺にとって

不幸中の幸いだった

でも...

もっと...たくさん喋りたかった

笑顔を見たかった

幸せにしてやりたかった

欲がたくさん...たくさん 出てきた

こういう時に...

君を嫌いになれたら... 少しは楽になれるのかな？

まぁ...できっこないけどさ

貴方はどう？

私と同じ気持ちであって欲しい

そして...

「京治と過ごした時が幸せだった」 っていつもの笑顔で言って欲しい

もう冷たくなった彼の唇は何故か

俺がよく飲んでいた コーヒーの味がした ＿＿ 。