麦わらの一味の音楽家は、長く生きられない彼女と出会った

オウム返しする彼女に、

丁寧に説明をする。

そうやって言うと、彼女の目は

キラキラと輝き始める

陽の光が雲にさえぎられる

太陽が光を失い、彼女に影がかかった

その時、彼女の雰囲気が変わった

しんみりとした、大人びた雰囲気に

だが、雲が太陽から離れれば、

また、明るくてキラキラになる

どちらが本当なのか

私には分からないけれど、

本当なんて事はなくて、彼女の全てだと思えた

心配になったのか、

身軽な彼女は、私の近くまで寄ってきた

わちゃわちゃとした雰囲気から

さっと、静まり返った

彼女の手には、――

赤色が、私の心を掻き立てる

彼女の手に握られている

アネモネの花言葉は――