テラーノベル
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SPを打ち倒してから、三日が経った
人々からは神様みたいに崇められたが、正直そんなのどうでもいいと感じてしまう
───どうして、どうしてと問いが何回も巡る
三人は、奇跡的に傷付いていなかったすまないスクールの…己が担任、通い続けていた3年B組に引き摺られるようにして入っていた
七つの机と、一つの教卓。
ただ大きく残っているのは……何かで大きく切り開かれた窓だった
____あの戦いは、たった一日の夜に起きた出来事だった、
はずなのに…
スカスカの教室の空気は重苦しくて、立っていられない
一人は、椅子の上でうずくまるようにして。
一人は、机に顔面を押し付けて、膝の上で拳を握って。
…そして一人は、教卓を爪を立てるように掴み、下を向いて。
──────泣いていた
抱え切れない程大きな「哀しみ」が
姿を見せるように……
あまりにも唐突すぎる話だった
その青年は隣の青年に否定されたが、「SP」なんて英単語の略語しか聞いた事が無い
いきなり生き物と言われて、混乱するのも無理ないだろう
しゃがみ込む彼も言った
すう、と前に立つ青年は息を吸った
そして、普段とは想像もつかない程真剣な声で喋り始める
四人は即座に静まり返った
息を呑む音がした
気付けば全員の顔色が失われていた
───話を続ける、彼でさえも。
”____”が唇を噛み締めながら言う
星を壊す、2度聞きしてしまいそうなパワーワードだ。
現実には決してなってほしくない、最低の結末。
”____”は”____”と目を合わせる
心の奥底を見るが如く、深く強く。
そのまま、ハキハキと綴る
彼はハァ、と肩を落とした
他人に対しての哀れみという感じではなく、自分に対してのため息、の様な
少し安心したような、そんな面持ちだった
ゴクリ。僅かに喉が動き、唾を飲み込む音が聞こえる
その後、四人ははっきりと頷いた
彼は声に恐怖を滲ませ、言った
一瞬で辺りが真っ青になるのを感じた
的を当てられた、みたいな表情をしているけれど、口を押さえている
言葉が出ないのだろう、当たり前だ。
教師のように話す彼も、最初はそうだった
SPについて、数少ない情報を知っただけだった、それでも
自分の覚悟が甘い事を悟ったのだった。
全員が、ポカンとなっていた
彼は拳を握る
もう…”彼”が何を言いたいのかは、何となくわかっているのだろう
彼だけではない、他の皆も…そうなのだろうか。
「失いたくない」 「失わせたくない」 想いは同じだ
彼はゆっくりと怒ったような表情を崩し、優しげな微笑みを浮かべる
見ていた子達も、次々と立ち、似たり寄ったりの笑いを浮かべながら、彼の近くにやって来た
その中の一人が、口を開く
”ミスター銀さん”は苦しげな表情を溶かし、口を開いてくれた彼に向けてにこりと笑む
コメント
2件
え?待って!?どういう事!? あの5人が死んだのは偶然…って言ったら悪いけど偶然じゃなくて必然だったの!?しかも言う相手が銀さん…どう言うこと!?なんでブラック、すまない先生、赤ちゃん呼ばんかったの!?続き!楽しみすぎる!
え?どう言うこと?覚悟してたの?なぜ初期メンが残されたんだろう?