伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
伊代
……
伊代
伊代
伊代
ー数日後ー
えと
えと
のあ
のあ
えと
のあ
えと
えと
のあ
えと
えと
えと
えと
えと
のあ
のあ
のあ
えと
えと
別に珍しいというのは、のあさんがいつも勉強をしていないという意味ではない。
彼女はスケジュールを立てるのが得意なため、真面目に勉強をしていても、
深夜までかかることはあまりないと聞いたことがあるからだ。
えと
のあ
のあ
えと
のあ
のあ
のあ
数秒経ってから、私はあぁ、と声を上げた。
この間のバレンタインにのあさんが作った、 あのチョコレートのことだ。
ちなみにじゃっぴはあれからすっかり回復し、
今では我が物顔で普通に登校してきている。
えと
えと
のあ
のあ
えと
のあ
のあ
えと
えと
えと
えと
えと
のあ
のあ
のあ
えと
急に飛んできた突飛な質問に、思わず目を見開いた。
えと
のあ
のあ
のあ
のあ
えと
のあさんの言いたい事は、何となく理解出来た。
いつも一緒につるんでいる12人の中で、勉強が得意な人は一定数居る。
しかし…勉強を誰かに「教える」というのが出来る人は、意外と居ないのだ。
なおきりさんは確かに地頭は良いけれど、 集中力が無いから人と一緒に勉強するには向いていない。
ヒロくんは良い意味で真面目過ぎて黙り込んでしまうので、 一緒に作業する分には適役なのだろうが…「教える」のは多分無理だろう。
そして更に、ゆあんくんと面識がある人と来れば、
条件はかなり絞られる。
えと
のあ
えと
えと
のあ
えと
のあ
ひらりひらりと質問を躱すのあさんとの会話を楽しみながら、
頭の片隅で数時間後に来るであろう友人に想いを馳せる。
えと
えと
えと
えと
えと
えと
目先の楽しみに浮かれてばかりではいられない。
私は数回目を強く瞑って、開くを繰り返し、
気付かれない程度に気合を入れた。
…………
のあ
のあ
のあ
のあ
それとなく授業の準備をしながら、
私は昨晩ゆあんくんと交わした一連の会話を思い出していた。
ー前日の夜ー
のあ
のあ
ゆあん
ゆあん
ゆあん
のあ
ゆあん
のあ
目を閉じて、しわの寄った眉間を指でそっと摘む。
自分は一体どこまで分かりやすい行動をしていたというんだろう。
なおきりさんといいゆあんくんといい…良い加減に恥ずかしくなって来る。
ゆあん
のあ
のあ
ゆあん
のあ
のあ
のあ
ゆあん
ゆあん
ゆあん
のあ
のあ
ゆあん
ゆあん
『…お互いどうせ分かんない事だらけなんだし』
『手探りで進んでこうよ。』
のあ
のあ
のあ
のあ
のあ
のあ
今になって初めて、 昨晩のゆあんくんのメッセージをありがたく感じた。
確かに同じ種類の悩みを持つ仲間が居て、
かつその人に相談出来るのは心強かったから。
…………
しかし、それと同時に、あちら側の恋路を応援したくもなってしまう。
女子は…少なくとも私は、そういう人間だ。
のあ
えと
えと
のあ
丁度えとさん達の事を考えていた時に、 その張本人から声がかかったものだから、
肩がびくりと震えてしまった。
訝しがられるかと身構えたけれど、 えとさんは気にもせず楽しそうに笑っている。
えと
えと
のあ
のあ
えと
えと
えと
のあ
のあ
えと
えと
のあ
えと
のあ
こちらを振り向いて勢い良くそう言ったえとさんに、 自ずと目が丸くなるのを感じる。
えと
えと
えと
えと
えと
頬を少し染めて、
心底幸せそうに打ち明ける彼女を、まじまじと見つめる。
そんな私の視線にもえとさんは気付かないまま、 少し間を置いてからはにかんで笑った。
えと
えと
のあ
のあ
のあ
キーンコーンカーンコーン…
そうしている間にいつの間にか、 予鈴が鳴る時刻になってしまっていたらしい。
「やばいやばい」と言いながら 慌てて教科書を取り出すえとさんから目を逸らし、
私は思わず机に肘を付いて手の甲に額を預ける姿勢を取る。
そして、彼女に悟られない様息を深く吸って、吐き出した。
のあ
のあ
それはもう好きやん???
直接ツッコむ度胸は、私には無かった。
むしろ、あんな純粋で眩しいえとさんの笑みを見て、 そんなツッコミが出来る人が居るのか?
…いや、多分居ないだろう。
素早く姿勢を正し、 素の関西弁が出ていた事に気付いて再び溜息を吐く。
のあ
のあ
いくらゆあんくんの恋を応援したいからと言って、
えとさんの行動ひとつひとつを 私から彼に伝えるのは流石にお節介が過ぎる。
そもそも、倫理的にマナー違反だ。
しかしこのままでは、ゆあんくんが勘違いして 早まってしまう可能性もある。
まあ…あの人に限ってそれは無いとは思うけれど。
のあ
のあ
のあ
ちらりとえとさんの方を見遣る。
彼女は未だ興奮冷めやらぬといった様子で、 上機嫌で机の上を整理していた。
のあ
のあ
のあ
のあ
そう…悪気は無いけれど、別に、
無理に二人を付き合わせようとしなくたって良いのだ。
えとさんとゆあんくんが平和に… どちらも傷付く事無く、仲良しに過ごせていれば、
それだけで充分な気がしてきたから。
のあ
のあ
のあ
窓の外を見る。
目を細めたくなるような、きりりと冷えた冬の快晴。
待ち受ける長い道のりに唖然とし、燻っていた私達の想いが、
今日この日、初めて意思を持って、
少しだけ…進んだ気がした。
-to be continued-
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