第八話/a picture.
勉強、勉強、勉強。 勉強ばかりの毎日。 正直言うと、もう辞めたい。
煩悩で溢れかえって 目眩がする。 期待もされてないけど プレッシャーで押し潰されそうな気分だ。
もうやだな、つらいな そんな事ばかり頭をよぎって 体が重くなる。
Mofu
Donuku
Donuku
Naokiri
Naokiri
Donuku
Mofu
俺が話す度 2人はいつも顔を顰める。 そんなに嫌な事を言ってるだろうか。 嫌いなんだったら近づかないで欲しい。お互いそれが一番幸せじゃないか。
Donuku
Naokiri
Naokiri
Donuku
Naokiri
Mofu
頷くと なおきりくんは渾身の力で、僕を引っ張る。 その手はなんだか
あたたかくて やさしくて 柔らかかった。 なんだか、小さい頃を思い出してしまう…
屋上に出る扉を開くと、今日は眩しいほど晴れているのに気付いた。 太陽はまるで照明器具のように光っていて、とても直視できない。
Donuku
Naokiri
Donuku
Naokiri
Donuku
珍しくどぬくさんが大声をあげた。 いつもふわふわした口調だから、尚更びっくりだ。 濁点がついた叫び、とも言えるその声はなんだか面白かった。 勿論顔には出さないけど。
Donuku
Donuku
Naokiri
Donuku
Naokiri
Naokiri
Donuku
と も だ ち
友 達
必要ないと言われた 「友達」 いいな、いいな、 友達ってそうやって助け合えるんだ。 今まで何も思わなかったけど、今はとてつもないほど羨ましい。
胸が締め付けられるような 人生初の感覚に襲われる 欲望でいっぱい
Naokiri
Naokiri
Naokiri
細長い指が頬に触れる。 取ったご飯粒をなおきりくんは なぜか口にいれた。 恥ずかしさか、驚きか、なんだか分からないけれど何かが爆発しそう。
Mofu
信じられないほど顔が熱くなる。 ほんとに、 なんで?
Naokiri
Donuku
Naokiri
聞かれる度 俺は首を横に振った。 違う、そうじゃない 言わせて、この気持ち。 今まで閉ざしてきたこの気持ち。
Mofu
Naokiri
Donuku
もふくんが、今まで聞いた事ないような声をあげた。 まじかよ、 余程怒らせてしまったんだろうか。 そりゃ、気持ち悪いか…
Mofu
Mofu
Naokiri
Mofu
震えていて 幼い 小さい 声だった。
Donuku
Mofu
Donuku
ダメか。 やっぱり。 「何言ってんの」なんて、続く言葉が見え見えだ。
もう少し、 遠回しで言ってくれてもいいのに。
苦笑いしてくれれば、すぐ諦めるのに。
すごい静かでなんか…ね、
黙っていればいいの。
返事もしないよね…
あの子とは絶縁しなさい?
おべんきょうで忙しいの?
貴方は勉強を優先しない。 貴方はみんなより出来のいい子にならなきゃね。
すぐ睨むよね。もふくん
みんな、何も分かっていない底辺なの。
もふくん怖い
優しさなんていらないわ。
一緒にいたくない。
友達なんていらないでしょ? だって、 貴方は完璧な子になるんだから。
怖いなぁ
_____さんに手を握って欲しいな。 昔みたいに。 もう一度だけでいいから。
Donuku
Naokiri
Naokiri
Naokiri
Naokiri
Mofu
Donuku
Naokiri
Mofu
Naokiri
Donuku
Mofu
Mofu
Naokiri
笑うと顔の筋肉が変に動いた。 こんなに、声を上げて笑うのなんて初めてだよ。 笑い方もちょっと…変だったけれど、
でも 2人が友達だと知れて 心の底から嬉しかった。 親に認めて貰うことだけが しあわせ だなんて、 そんなことないんだな。
Naokiri
Donuku
Naokiri
Mofu
2人に抱き締められて 写真を撮った。 自分の顔がこんなにも 素敵に見えるのは初めて 心做しか自分の顔は全く怖くなくて、むしろ穏やかに見えた。
Naokiri
Donuku
Naokiri
Mofu
Donuku
Donuku
Mofu
Naokiri
Naokiri
Naokiri
Donuku
Mofu
Naokiri
Mofu
Naokiri
Naokiri
Naokiri
Naokiri
Donuku
Mofu
Mofu
Mofu
Mofu
Mofu
Mofu
Mofu
Donuku
Naokiri
Donuku
Naokiri
Mofu
Donuku
Donuku
Naokiri
よくわからない。 でも、なんだかあたたかい 本当になぜかわからない わからない。
けど、分からなくても全然いい気がする。
今日友達ができた。 初めて、友達になりたいなんて言った。 本当に初めて。
思わず笑みが零れてしまっていて、人が生み出す幸福が、いかに素敵なものか目の当たりにした。 なんだか、力が湧いてくる感じだ。 人の繋がりがこんなにも原動力になるとは、知らなかった。
Japapa
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00:00
Mofu
Mofu
Mofu
Japapa
Mofu
Japapa
Mofu
Japapa
Japapa
大人の癖にはしゃいでる。 ね?ね?と 子供みたいに質問攻め。 我が兄ながら面白い。
Mofu
Japapa
Japapa
Mofu
Japapa
Mofu
Mofu
Japapa
Japapa
Japapa
何も聞こえない。 切れてはいないのに。
Japapa
すると突然、何かが弾けるような引っぱたくような、無意識に脳が拒絶反応を起こす嫌な音がきこえた。
Japapa
Japapa
この馬鹿息子!!
ったくアンタって"奴"は…
ごめ"ん"なさい"ッッ
散々言ってきたけど
全く分かってないようね。
私の子供として恥だわ!!
お"かあさッ__
うるさい!!
お父さんに聞いたわ。 また、悪い点を取ったんですって?
貴方はなぜそこまで出来損ないなの? 努力もせずに、口答えまでして…
一体どこまで困らたら気が済むの? …もう、本当に、
あら、?
それは!!
もふの叫び声にもならないような声を最後に、数秒間沈黙が走った。 一瞬電話が切れたのかと思ったが、違ったようだ。 耳をすました次の瞬間…
びりッッ
泣きそうな震える声が、確かに聞こえた。 だか、状況が全く掴めない。
明日から暫く_____は禁_____よ。
こんなの…害でしかない
貴方の阿呆な脳みそもこれのせいね。
部屋から出てこないこと。 勉強していなさい。
もふ…
Mofu
Japapa
Mofu
Mofu
Japapa
俺の問いかけに、一切反応することなく電話を切ってしまった。
まるで、拒絶みたく。
コメント
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最高すぎでヤバい