ーアネモネー 〖アンスリウムは血を甘くする〗

誰も居なくなった家で

時計の(ｶﾁｶﾁ)と云う音が五月蝿げに響く

"吸血鬼の情報集め”

簡単そうに見えるこの仕事だが、

集中力と、語彙力が要る

何故語彙力が要るかと云うと…

タブレットの通知をタップする

詳しく､話を聞いてみると

ただの会社員さんは、仕事の取引が終わり

会社に戻ろうとしていたら

目の前で人が吸血鬼に襲われたそう

その吸血鬼の見た目は、ピンク色の髪の毛が特徴の

男吸血鬼だったそう

九苑は、会社員に〘情報提供、有難う御座いました。此方で捜査を始めていきますね〙と送り

タブレットを机の引き出しに閉まった

下を向き

独り言をこぼす

少しだけ、胸が軽くなった気がする

学校の屋上から

夕日を眺める

何も変わらない日常

いや……あの時から

俺の人生の時間は止まった

そう俺がフェンスを登ろうとした時

(ﾋﾟｺﾝｯ)

スマホの通知が鳴った

仕方なくスマホを見てみると

常に吸血鬼狩りの中では会議を頻繁に開く

その内容は様々あって

吸血鬼の目撃

一ヶ月の任務内容

夜中の見回り

などなど

様々な会議を開いている

俺は、九苑に

と返事をして

スマホの電源を切った

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