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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

桐島は仕事に戻り、山積みの書類を片付けていた。

桐島亜紀

あ”ぁ〜…もうやだぁぁぁ〜

風見裕也

桐島さん、全然進んでないじゃないですか。

桐島亜紀

君さぁ、そんな事言いに来たわけ?
そう思うなら手伝ってくれない?

風見裕也

無理ですよ。
私だって、自分の仕事が残ってるんですから。
まぁ、わずかですが珈琲差し入れです。

桐島亜紀

ん〜、ありがとう。
仕事戻っていいよ。

風見裕也

はい。
では、頑張ってください。

桐島亜紀

はいはい

そして夜になったが、わずかな書類が残っていた。

桐島の書類の周りには、空のエナジードリンクの瓶が4、5本置かれている。

桐島亜紀

やば、眠…

そう呟くと、横からサンドイッチを机に置かれた。

桐島亜紀

ん?

降谷零

少しは休憩したらどうだ?

桐島亜紀

ゼロ、この書類を今日中って言ったのは君だよ?

降谷零

サボってた君が悪いんだろ?

桐島亜紀

鬼公より鬼なんじゃない?

降谷零

意味の分からない事言ってないで、
とりあえず休憩しなよ。

桐島亜紀

そうかい?
じゃあお言葉に甘えて

そう言うとタバコを手に取り、喫煙所に向かう。

桐島が喫煙所に向かった後、降谷は桐島の机にある、数少ない書類に手をつけ出す。

降谷零

少し頼み過ぎたかな。

代わりに書類を片付けていると、ある物が目に入った。

それは警察学校時代、班の皆で撮った写真と、松田の残った数少ない形見の内の2、3個が大事に置かれていた。

降谷は、写真を手に取り切なそうに見つめている。

降谷零

最初は6人だったのに、いつの間にか二人になってしまった…

ボソリと呟きながら、ゆっくりと写真を机に戻す。

しばらくして桐島が帰ってくる。

桐島亜紀

ゼロ、次の休みさぁ、鬼公に会いに行かないかい?

降谷零

鬼塚教官に?
またどうしたんだ?急に。

桐島亜紀

いやぁ、今日松田の墓参り行った時、警察学校の時の事思い出してさぁ。
どうかなって

降谷零

ん〜、そうだね。
久しぶりに会いに行っても良いかもしれないね。
ついでに皆の墓参りも兼ねて

桐島亜紀

じゃあ決まりだね。
て事で、また明日ッ!

桐島は逃げるかのように猛ダッシュで廊下を駆けていく。

降谷零

あぁ。
……って!桐島!逃げるな!仕事がまだ残ってッ!

慌てて廊下へと顔を出し、叫ぶが桐島の姿はもうない。

それからしばらく経った頃

三年前の観覧車爆破の犯人が脱獄したと警視庁内に知れ渡った。

桐島が出勤すると、降谷と風見が駆け寄ってくる。

桐島亜紀

どうかしたのかい?

風見裕也

それがッ!

降谷零

先日捕まえた爆破犯が脱獄したんだ。

桐島亜紀

!!!

降谷零

僕達は今から奴を追う。
君はどうする?

桐島亜紀

聞かなくても分かるはずだよ。
私も連れて行って

佐藤達が村中夫妻に送られて来た脅迫状に備えるため訓練をしている頃、 降谷、風見、桐島は駐車場で張り込んでいた。

風見は、タブレットで三年前の松田の事件の記事を読んでいた。

風見裕也

本当に来ますかね?

降谷零

匿名のタレコミだ…望みは薄いかな…

風見裕也

この男なんですよね?
降谷さんと、桐島さんの同期を…その…

降谷零

……

桐島亜紀

……

後部座席に乗っている桐島は悪魔のような恐ろしい表情をしている。

風見裕也

すみません、余計な事を…

風見は降谷を見た後、後部座席にチラッと視線を送ると

桐島が風見をギロリと一瞬睨むが、すぐに貼り付けの笑顔を見せる。

風見裕也

……💦

風見は、やばいと思ったのか、顔を青ざめる。

降谷零

どうも引っかかるんだ…

風見裕也

え?

桐島亜紀

ん?

降谷零

爆弾の知識はともかく、
脱走の計画を練り、実行するだけの力がその男にあるとは思えなくてね…

風見裕也

それってつまり…

桐島亜紀

ゼロ、君は奴がッ!!

桐島が何かを言いかけたが、車の前を走る男が目に入り、怒りが顔に出る。

降谷もその男に気付き、目を見開く。

桐島亜紀

ゼロ!!

降谷零

あぁ!分かっているさッ!

3人は車を降り、男を追いかける。

男を追い詰める事に成功するが、

助けてくれ!!

桐島亜紀

何をッ!!

桐島亜紀

風見!ゼロ!

桐島は男の首の爆弾が見え、離れろと言うかのように二人の名を呼ぶ。

そして、降谷も気づいたのだろう。

降谷零

風見!桐島!離れろ!

男の首の爆弾が爆発し、3人は吹き飛ばせる。

降谷零

クッ…
大丈夫か!?2人とも…

降谷が顔を上げると、風見が落ちそうになっていた。

風見が落ちそうになったところを、降谷が足を掴む。

桐島亜紀

ゼロ!風見!

降谷零

こっちは大丈夫だ!

降谷がそう言った後、フードを被った人間が、現れる。

降谷零

!!

二人はそれに気づき、桐島は拳銃をその者に向ける。

桐島亜紀

まさか、彼奴…

降谷零

三年ぶりだな…
やはりあんただったか…
奴を脱走させれば僕と桐島が出てくる…
そういう読みだったんだろ?

降谷は首に爆弾をハメられながらも風見を引っ張り上げる事に成功した。

成功した後、桐島が二人に駆け寄ってくる。

降谷零

風見は、気を失っているだけだな…

桐島亜紀

…ゼロ…首の…

声を振るわせながら言う。

降谷零

すまない、下手をこいてしまった。

桐島亜紀

ッ…!

桐島の双眸から、涙が溢れる。

降谷零

なッ!!ど、どうしたんだ!?
どこか痛むのか?

桐島亜紀

君まで居なくならないで…

桐島亜紀

君まで居なくなったら私は一人になってしまうッ…!

降谷零

桐島…

桐島は降谷の爆弾に手を伸ばそとするが、爆発してしまうのではないかと思い、手を振るわせながら静かに涙を流す。

降谷零

大丈夫だからあまり泣き過ぎないでくれ。
君の泣き顔は心臓に悪いんだ…

桐島亜紀

…泣いてなんかいないさ…

それから場面はコナン達に変わる。

警視庁の前で外国人が炎に包まれ亡くなってしまう。

その男性が持っていた名刺は3年前に殉職した松田の物だと分かり、それを踏まえて捜査が行われていた。

桐島亜紀

(……松田の名刺?
彼の名刺を受け取ったのは三年前の外国人くらい…
……もしかして今亡くなったのはその…)

桐島は野次馬の中に紛れ、佐藤達の会話を聞いている。

桐島は捜査を盗み聞きするため、警視庁に入り込み佐藤や目暮などの会話を聞いている。

すると、桐島の目にコナンが写った。

桐島亜紀

(!!なんで彼がここに…?
子供のただの好奇心だとは思えない…
彼は一体…)

桐島亜紀

…そんなことより、三年前の事件もう一度調べ直した方がいいか…

そう言い資料室へ向かうが、なぜか三年前の松田の事件の資料だけが消えていた。

なぜならそれは先に佐藤に持ち出されていたからだ。

桐島亜紀

美和子ちゃんか…先を越された…

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