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彼女が心配そうに俺を見ている
先程彼女に言われた言葉が
俺の心に刺さっていた。
「じゃあ続きしたらいいんじゃない?」
なんで、そんな事が言えるの?
「怖いの?」
そう聞かれた時から俺は焦っていた。
いや、正直家に連れて来る時点で焦っていた。
彼女は目で何かを訴えている。
それが何なのかも分かってる。
『出来ないんでしょ?』
そう聞かれている気がした。
彼女は、理解してる上で
俺にこんな言葉を投げかけているんだ。
気付いたら、俺は彼女に叫んでいた。
莉犬
莉犬
泣いていた。
もう17歳なのに今俺は、ボロ泣きしてる。
普通は泣いたら恥ずかしく思う歳だ。
でも、涙を気にしている余裕が無かった。
俺が涙を流す間
彼女は、俺を抱き締めてくれていた。
そしてこう言った。
美華(みか)
美華(みか)
美華(みか)
…ダメだ
やっぱりダメだ。
こんな優しい彼女に
こんな俺が
恋をして良い訳ない。
彼女に好かれて良い筈がない。
でも、抱き締めて貰うぐらいなら…
良いよね?