空
『名前は蒼井空。桜子が今までお世話になっていました。』

桜子
空…お世話って…

空
『本当の事だから。』

ナオミ
小さいのに礼儀正しいですわね。年は鏡花ちゃんや賢治くんと近そうですわ。

敦
なら、鏡花ちゃんに友達が出来たね。

鏡花
友達…!

賢治
わぁ、そうなんですね!

桜子
あ、いや…空は…

空
ムゥ…(¬_¬)

答えようとするがすっかりとタイミングが遅くなってしまい、不機嫌になった
空がスケッチブックで私を叩く。
桜子
痛っ、わ、分かった…空、話すから。

空
ムゥ…( `ー´)

桜子
えっと、悪いけど空は19歳。そうは見えないかもだけど私より1歳上だよ。

敦
え"…じゃあ、僕より上?!

鏡花
私よりは5歳も年上って…こと?

桜子
うん、そうなる。

賢治
凄いですね!やっぱり、都会って不思議ですし凄いです!

潤一郎
賢治くん、これは都会の問題じゃ…

ナオミ
でも小柄ですし妹みたいに可愛らしい見た目ですわね。

晶子
確かに小柄ではあるねぇ。

空
『身長が149.9cmから伸びない…』

桜子
成長は止まるって前、先生が言ってた気がする…

空
『166cmに言われたくない。』

桜子
分かった、ごめん…

何故か空は18歳の時から身長が止まっているらしく成長しないらしい。
本人はそれを怨めしく思っているが。
治
前から聞きたかったのだけれど桜子ちゃんや空ちゃんは風殺のメンバーなのだよね?

桜子
うん、全員で6人。

治
風殺とは具体的になんだい?

桜子
風殺は軍の中でも飛び抜けた能力を持った者達を集めて構成されている。

空
『例えば、桜子は人間離れした身体能力と体術。』

桜子
人間離れ…かもね。

空
『それで私達を指導してくださったのが先生。唯一、私達を子供として見た。』

桜子
人生を教えてくれた人…

先生の顔が脳裏に浮かんだ。
それだけで、涙を流して泣きそうだ。
独歩
はぁ…これは無理かもしれんな。

晶子
どうしたんだい、国木田。アンタらしくない溜め息まで吐いて。

独歩
敵組織の情報を得るためにハッキングを試みているのですが…難しくて。

晶子
本当だねぇ、凄まじい保安だね。

桜子
空、はっきんぐだって。

空
『やって良いのかな?』

桜子
良くやってたんじゃない?

空
『許可、取ってみる。』

空の軍での役目は敵の情報を
得ること。
だから、ハッキングは日常茶飯事
朝飯前ということ。
独歩
なんだ?

空
『パソコン、貸して。』

独歩
すまんが今は、重要な…

桜子
空ははっきんぐなら瞬時に出来る。任せてあげて。

独歩
なら、頼む。

空
『少しだけ待って。』

エラー画面から戻りハッキングする
一歩手前の段階で空は手を止めた。
少しだけ画面が歪むとエンターキーを
押してサイトに入った。
空
『これで良いですか?』

独歩
あぁ、ありがとな。

空
『どういたしまして。』

晶子
凄いねぇ、習ったのかい?

空
『軍で幼い頃から教えられた。直ぐに敵の情報が分かるように。』

桜子
特に空は、記憶力が良かったから。

空
『瞬時に見たものも記憶できる。先生は瞬間記憶能力って言ってた。』

治
それは、凄いねぇ。戦闘では記憶力も重視される場合があるからね。

確かに政府は空の能力を
いいものとして、見ていた。
空
『ねぇ、桜子。』

桜子
どうしたの、空。

空
『ここに駄菓子ってある?先生が前に話していたから食べたい。』

桜子
えっと…駄菓子は江戸川さんが…

乱歩
君、駄菓子食べたいの?

空
((コクリ

乱歩
なら、買いに行こうよ!丁度、なくなってた頃だし。

空
『桜子、行っていい?』

桜子
うん、行ってらっしゃい。

そうして空は江戸川さんと一緒に
駄菓子屋へと行くことになった。