大森元貴side
若井.
若井.
俺が若井にやっと謝れた後、若井はすこし黙ってからそう言った
その若井の言葉で俺たちが今までどれだけのことをしてきたか思い知らされる気がした
ごめん
ごめん、若井
大森.
心の中で若井にもう一度謝ってから若井に言った
若井は泣いていた
小指と薬指のない手で涙を拭きながら若井は俺の顔を見た
その時、本当に若井が消えてしまいそうに見えた
今手を離したら、若井ともう二度と会えなくなる気がした
だから俺は立ち上がった
若井に、また明日も会えるように
強く強く抱きしめた
若井に、もう二度と会えないなんて、嫌だから それが、現実になるなんてこと、誰も知らなかった
藤澤涼架side
今日も元貴と一緒にレコーディングルームに来た
昨日の熱はもうすっかり下がって、むしろ前よりも元気だ
トイレに行きたくなって、トイレに行く
トイレの鏡で自分の顔を見てみれば、僕は幸せそうに微笑んでいた
そりゃそうだよ、だって今元貴と付き合えているんだから
元貴はね、凄く凄くかっこいい、優しくて綺麗な人。
僕だけの、大森元貴だけど
だから、元貴が他の人と喋っているのは嫌だ
元貴が他に人に笑顔を向けるのも嫌だ
ハグなんて、当然ダメに決まっている
元貴と触れるのは、喋るのは、僕だけでいいの
だって今こんなに元貴を愛しているから
なのに。
トイレから帰ってきて瞬間、僕の背筋が凍った
元貴と若井が抱き合っていた
意味がわからなかった
元貴の恋人は僕だよね?
なんで若井と抱き合ってるの?
どうして?
だれか、説明して
僕は元貴を若井に取られてしまうの?
それだけは嫌だ
絶対にダメ
僕だけの大森元貴だもん
でも、状況が理解できない
なんで、二人で抱き合ってるの?
元貴は、若井に奪われちゃうの?
だめだよ
絶対に、だめだよ、僕だけの大森元貴を奪うなんて
じゃあ、若井から元貴を守らなきゃ!
そう思って僕は筆箱から“あるもの”を取り出した
ちょっと危ない物だけど、元貴を守るためだもん
そのままレコーディングルームに入って若井を睨みつけた
若井は罰が悪そうに僕から目を逸らした
元貴は笑って僕に喋りかけようとしたけど、それを遮って僕は叫んだ
藤澤.
若井.
藤澤.
こんにちは✨
1000いいねありがとうございます😭 感想もありがとうございます🎶
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
※次の作品で最終回になります※ ※少し…と言うかだいぶ長めです※
それではまた!
コメント
12件
次回最終回…?何か寂しい…
好きいいいいいいいいいいいいい!!!!(?) 楽しみぃ、!